ビールの種類による違いや歴史との関わり合いをガッツリ解説します

雑記

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なめくじ夫婦は車中泊旅行に行って地元のクラフトビールを飲むのが趣味です。

そこで「ビールへの解像度を上げたらもっと美味しく飲めるのでは?」と思い、素人ながら色々調べた内容をメモ代わりに記事にしてみます。

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我ながら強引過ぎる導入…

ビール好きの人はどうぞ内容を覚えてもらって、蘊蓄とともに各地のビールを楽しんでもらえれば幸いです。

キャンプ・車中泊4年目、30代夫婦の夫のほうです。

夫婦キャンプや車中泊の楽しさを発信して、「始めてみようかな」という方たちが増えるといいなと思っています。

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ビールとは?

ビールとは「モルト(麦芽)」、「水」、「ホップ」を原料として醸造される飲料です。

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麦芽とは大麦や小麦の種子を発芽させたものを指します

ビールは今から6,000年以上前にメソポタミア(現在の中東地域)で誕生したと言われています。

しかし当時飲まれていたのは製法や原材料からも、現在のビールとは別種と思った方が良さそうです。

ビールの種類(発酵法)

さてビールは大きく分けて「エール」と「ラガー」に分けられます。

紀元前から人類が連綿と作ってきたビールは”エール”で、現在我々日本人が飲むビールの多くは”ラガー”です。

「コクのエールとキレのラガー」で覚えてください。

エール

上面発酵で作られるビールを指し、発酵温度が常温であるため世界各地で造られてきました。

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エールに使われる酵母は上に浮いてくるので”上面発酵”です

エールは一般に香り豊かで味わいが強く、「フルーティー」と評されるビールはだいたいエールと思ってOKです。

キンキンに冷やすとせっかくの風味が鈍く感じるため、ぬるめで飲むことに適しています。

とはいえ冬以外ではビールを冷蔵保管しておきつつ、取り出して数分室温で放置してから(8〜13℃狙い)から飲むのがおすすめです。

ヤッホーブルーイング様HPより引用、常温グラスに注ぐ前提です

伝統的なビールであるエールにはたくさんの種類があります。

以下はエールに分類されるビールの一部です。

  • ペールエール(IPA含む)
  • スタウト
  • ヴァイツェン
  • ベルジャンホワイト
  • ブラウンエール
  • ゴールデンエール
  • バーレイワイン

ペールエールを飲んでみたい場合は、商品名やラベルに”エール”とか”Ale”といった単語があるかで見分けてください。

それかキリンやアサヒなど有名メーカーじゃないメーカーのビールを選べば、高確率でエールに当たります。

ラガー

下面発酵で作られるビールを指し、発酵温度が低温なため元々は寒冷地域でのみ造られていました。

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ラガーに使われる酵母は下に沈んでいくので”下面発酵”です

ラガーは品質管理が楽で長期保存が効きやすいため、冷蔵や輸送の技術が発達してからは世界各地の大メーカーがこぞって採用しており、現在では主流の醸造方法となっています。

その特徴は”キレ”と評される後味のスッキリ感、穏やかな香り、あっさりとした味わいです。

ラガーはエールと異なり、「キンキンのやつをゴクゴク飲む」と美味しいタイプのビールです。

よって冷蔵庫でしっかり冷やしたビールを、これまた冷やしたグラスに注いで勢いよく飲むのがおすすめです。

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つまり居酒屋で多くの日本人が1杯目に楽しむ飲み方ですね

以下はラガーに分類されるビールの一部です。

  • ピルスナー
  • ドルトムンダー
  • シュヴァルツ
  • ラオホ
  • ボック
  • デュンケル

なお日本で販売されている有名メーカーのラガーは、だいたいチェコ発祥であるピルスナータイプだそうです。

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海外のピルスナーを飲むと本当に日本のビールみたいです

これは日本人の好みを探索した先人達が行き着いた結論だそうで、現代のラガー人気ぶりからも納得感があります。

ビールの種類(スタイル)

ビールのスタイルは100種類以上あるようなので、ここでは有名と思われるスタイルをピックアップして解説します。

エール

ペールエール

イングリッシュペールエール

単にペールエールと呼ばれることが多いイギリス発祥のスタイルです。

薄めの色合い、モルトやホップの風味を特徴とします。

IPA(インディア・ペール・エール)

イギリスが当時支配していたインドへペールエールを輸出するため、ビールにとって防腐剤でもあるホップを大量に使ったのがきっかけで生まれたスタイルです。

イングリッシュペールエールよりアルコール度数が高く、ホップの香りと苦味が特徴です。

アメリカンIPA

北米産の独自のホップを使用したIPAのことで、更に高いアルコール度数と強い苦味、華やかな香りが特徴とされます。

ヘイジーIPA

ニューイングランドIPAとも言われ、香り高くも苦味は抑えめにしたアメリカンIPAの派生スタイルです。

hazy=濁ったの通り、ビールに果実ジュースのような特徴的な濁りがあります。

セッションIPA

アルコール度数が低めに抑え、飲みやすくしたIPAです。

ダブル〜トリプルIPA

アルコール度数とホップマシマシの強烈なIPAです。

スタウト

黒のエールビールのことで、ポーターと呼ばれていた18世紀にイギリスで人気だったビールをアイルランドで再現しようと未麦芽化のロースト大麦を加える手法で生み出されました。

独特の苦味と香りがあり、またアルコール度数もやや高めでどっしり感があります。

ブラウンエール

ローストした麦芽で造ったエールで、焙煎香があり色の割にホップの苦味は弱いのが特徴です。

先述のポーターはブラウンエールとイングリッシュペールエールを混ぜ合わせたビールです。

ヴァイツェン

南ドイツ発祥の白エールビールで、原料の半分以上が小麦麦芽です。

ホップが少ないため苦味が弱く、特徴的なバナナのような香りと濁りがあります。

ベルジャンホワイト

ベルギー発祥の白エールビールで、ヴァイツェンとは小麦が主原料という共通点を持ちますがオレンジピールとコリアンダーが副材料として加わる点で異なります。

やはり苦味が弱く、飲みやすい優しい味わいです。

ラガー

シュヴァルツ

ドイツ発祥の黒ビールのことで、焙煎香はあるもののスタウトと比べるとホップの香りや苦味は弱めで、さっぱりと飲めるのが特徴です。

またモルト由来の甘みを感じることもあります。

デュンケル

こちらもドイツ発祥の黒ラガービールです。

シュヴァルツと比べると麦芽のローストが弱いため、焙煎香の強さはシュヴァルツの方が上です。

ピルスナー

チェコ発祥のラガービールで、日本人にとって最も馴染みのあるビールです。

日本の大手メーカーが出してるラガービールはほぼ全てピルスナーと思ってOKです。

飲み応えはスッキリとクリアで、アルコール度数もやや低めです。

アメリカンラガー

バドワイザーに代表されるようなアメリカ発のスタイルです。

ホップや麦芽の癖がなくとてもスッキリとした軽い飲み口が特徴です。

暑い中でキンキンに冷えたやつをゴクゴク飲んで涼と水分を取る、そんなビールです。

ラオホ

ドイツ発祥のスタイルで「煙」の名の通り燻製した麦芽を使用します。

火の上で麦芽を乾燥させていた時代の製法を踏襲した昔ながらのスタイルです。

スモーキーさが癖になる個性的なビールといえます。

クラフトビールについて

さて、近年よく耳にする「クラフトビール」とは一体何なのでしょうか?

一度、知識を整理しておきましょう。

クラフトビールとは?

クラフトビールとは先述した発酵法による違いではなく、製造量による分類です。

元々日本ではビールの製造免許に必要な最低製造量が多く、資本力のある大手メーカーしかビール業界へ参入できませんでした。

ところが1994年の酒税法改正によって製造量のハードルがかなり下がったため、各地の中小メーカーがこぞって参入し、彼らが造るビールは「地ビール」と呼ばれブームとなりました。

そして時は経ち、地ビールブームが消えた後もいくつかのメーカーは切磋琢磨しながら良質なビールを造り続け、いつしか地ビールはクラフトビールと呼ばれるようになっていきました。

そう、つまり「クラフトビール=地ビール」なのです。

国内のビール市場とクラフトビール

お酒トレンド研究所様によれば、クラフトビールのシェアはビール類全体からするとわずか0.96%、金額にして1,000億円弱程度と言われているようです。

しかしクラフトビール市場そのものは年々拡大傾向にあり、少しずつですがビールの選択肢として日本人に受け入れられつつあります。

海外ではクラフトビールのシェアが10%を超える国もあるらしく、これから日本もそうなっていくのでしょうか。

有名なクラフトビールメーカー

日本のクラフトビール最大手は、星野リゾートの代表が1997年に立ち上げたヤッホーブルーイングで、2014年にはキリンビールと資本業務提携をして製造量の拡大を図っています。

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規模感的にはもはやクラフトビールの域じゃないですね

有名ブランドで言えば、最も知られている(個人の感想です)「よなよなエール」や女性に大人気(個人の略)の「水曜日のネコ」、通好み(個略)の「インドの青鬼」です。

「ビールは好きなんだけどアルコールに弱いんだよなぁ…」という方には、しっかりとクラフトビール感のある低アルコール飲料「正気のサタン」がおすすめです。

他には、軽井沢の名水とビール造りに最適な環境から生まれた軽井沢ブルワリー、埼玉発でドイツマイスター仕込みのCOEDO BREWERY、三重の超老舗餅店が持つブランドの伊勢角麦酒も見かけたことがある方は多いのではないでしょうか。

意外なところでいうと日本酒メーカーの黄桜もクラフトビール業界に参戦しています。

また日本初のクラフトビールを造ったエチゴビールもチェックしておきたいところです。

おすすめのクラフトビール

クラフトビールは星の数ほどありますが、なめくじが飲んだことのある中でおすすめをいくつか紹介します。

銀河高原ビール

なめくじが最も好きなエールビールの一つです。

ドイツ伝統の白ビール”ヴァイツェン”を目指して造られた国産ビールで、30年の歴史があります。

小麦をしっかり使いつつホップの量を抑えているためフルーティかつスムーズな口当たりで、クラフトビール入門として最適です。

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エールなのにゴクゴク飲めちゃう

同様に小麦を使っている”ベルジャンホワイト”が好きな方にも、ぜひ一度飲んでみて欲しいビールです。

ヒューガルデンホワイト

ベルジャンホワイトの代表格がヒューガルデンホワイトです。

ベルギーのヒューガルデン村発祥のエールで、小麦から作られるビールにオレンジピールとコリアンダーシードが配合されています。

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コリアンダーとはパクチーのことです

飲み口はやや酸味があり、爽やかでありながらどこかエキゾチックな風味を感じます。

異国情緒と歴史を感じるとてもビールで、銀河高原ビールと飲み比べると楽しいです。

SPRING VALLEY豊潤ラガー496

キリンのブランドSPRING VALLEYより、豊潤ラガー496も試してみていただきたいビールです。

IPL=インディアンペールラガーというスタイルで、ラガーの割にはIPAのように重厚なホップの苦味と香りを感じます。

インドの青鬼が分かりやすいIPAなのですが、かなり人を選ぶビールのため、IPAを飲んだことがない方にはまずはこちらをおすすめします。

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キリンクラシックラガー好きなら刺さるはず

クラフトビールの定義からは外れていますが、クラフトビール風ということでラインナップしてみました。

インドの青鬼

IPA=インディアンペールエールというスタイルの、かなり苦味が強烈なエールビールです。

厳密にはアメリカンIPAらしいのですが、なんにせよグレープフルーツのようなアロマとホップの強烈さが癖になる味わいなので、ビールの苦味が得意な方はぜひ試してみてください。

個人的にはすごく疲れた時や嫌な気分を吹き飛ばしたい時に最高で、あと公式的にはスパイシーな中華料理に合わせるのがおすすめみたいです。

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一応リンクは貼りますがスーパーの1本売りから試したほうがいいです

マオウ・シンコ・エストレジャース セッションIPA

スペイン産セッションIPAで、アメリカのブリュワリーと共同開発されたビールです。

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セッションIPAとはIPAを少し飲みやすくしたものです

IPAらしくホップの香りや苦味を感じますが、飲みにくさを覚えるほどではなくまさに絶妙といったバランスに仕上がっています。

なめくじ夫婦が2人揃って旨いと一致した、自信を持っておすすめできるIPAです。

ちなみにマオウシリーズは万博のスペインパビリオンで提供されています。

グースアイランド IPA

シカゴ発のアメリカンIPAで、どっしり感と香り、苦味のバランスがとても優れています。

日本のビールでいえばサントリーのプレミアムモルツを思わせるようなバランスの良さと完成度で、「IPAを飲んでみたいけど1発目で外したくない」という方にピッタリです。

コストコで安めに販売される時もありますので、会員の方がコレを見かけたら絶対買いです。

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ちょっとええ日常使いとして最高

箕面ビール

大阪の箕面市で生まれた王道のクラフトビールで、定番どころのスタイルがラインナップされています。

突出した風味や強烈さがある訳ではありませんが、バランスよく安心して飲める味わいで大阪住まいの身としては推したいクラフトビールです。

個人的な好みは「ペールエール」と「スタウト」ですが、せっかく定番6商品全部入りのセットがあるのでそちらの購入がおすすめです。

公式サイト購入

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ふるさと納税返礼品としてやビール好きへのプレゼントにもどうぞ

ギネス オリジナルエクストラスタウト

スタウトと言えば原典であるアイルランド発のギネスは外せませんよね。

ギネスは黒ビール特有のコーヒーのような焙煎香はありつつもスムーズで飲みやすく、黒ビールの入門編としてピッタリです。

最初のレシピを再現したというオリジナルエクストラスタウトで、ぜひ歴史を味わってみてください。

ビールフェスへ行ってみよう

クラフトビールに慣れてきたら、一度オクトーバーフェストなどのビールフェスへ行ってみましょう!

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国内イベントのことなので安心してくださいね

最新のイベント情報チェックは、ALWAYS LOVE BEER様のイベントカレンダーが便利です。

世界や日本各地のクラフトビールを飲めるチャンスですよ!

ビールの歴史

これ以降は単なる雑学の内容となります。

歴史とか文化に興味がある方や暇な方は読み進めてくださいね。

ビールの始まりと麦と税

冒頭紹介した通り、ビールは6,000年以上前から飲まれていたようです。

当初は大麦の粥にたまたま酵母が混ざり、自然発酵してビールができたのではないかと言われています。

そこから近代まで理屈が分からないまま、醸造法だけが徐々に確立されていったという流れです。

さて大麦を含むイネ科植物は古くから人類に栽培され、そのあまりにも人に都合のいい生育特性から租税対象として扱われ、富の蓄積という文明の発生に欠かせない基盤を作り上げました。

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今もビールには酒税が…ウーン古代の歴史を身近に感じますね

逆説的に言えば、文明が花開いた都市には大麦や小麦が大量に栽培されていた為、麦の副産物でもあるビール文化が発展したのは自然なことだったのです。

※日本は主に稲作だったので日本酒ができました

そこから人類とビールの歴史は始まり、古代ではビールが給料になったり薬として使われたり、中世ヨーロッパでは修道院でのおもてなしや農民の安全な水分&栄養補給に使われたりするなど人々の生活に欠かせないものとして存在し続けました。

ホップの登場

古代エジプトでは今のようにホップは使われず、大麦麦芽を主原料として焼いたパンをお湯で砕いて発酵させたものが一般的なビールだったと考えられています。

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発酵容器から葦をストローにして啜っていたようです

※これとは違う製法の仮説もあり、そちらのビールはキリンが再現しています

ホップが使われ始めた時期には諸説ありますが、少なくとも12世紀のドイツで使われていたのは確かなようです。

古代〜ホップ登場以前では、副材料は無しか、あるいはグルートと呼ばれる独自に配合した薬草類(特権階級が詳細を秘匿)を混ぜたグルートビールが飲まれていました。

ちなみにこのグルートビールは中世途中からホップビールに駆逐されていきますが、利権文化が根強く残っていたイギリスでは17世紀程度まで飲まれていたようです。

さて記録によれば現在のビール造りに欠かせないホップが登場したのは9世紀、そこからビールに使うために生まれてきたようなホップの特性に人々は魅了され、数世紀かけて徐々にホップビールが主流となっていきます。

特に粗悪なビールが市中を跋扈していたバイエルン公国(ドイツ)では16世紀初頭に「ビール純粋令」なるものが施行され、「大麦・ホップ・水のみを原料としない限りビールと認めん」という強火の思想と制限が生まれました。

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さすドイツ

ここから「ビールと言えばホップ、ホップと言えばビール」といった現代文化へと繋がっていきます。

エールとラガー

ビールは最初こそ自然発酵から始まりましたが、以降は長らく上面発酵(=エール)で造られてきました。

現代の主流である下面発酵(=ラガー)がようやく登場したのは15世紀の南ドイツです。

当時は冷蔵技術がないため発酵しにくいが腐敗もしにくい冬にビール醸造が行われており、いつしか低温下でも発酵が進む酵母を発見します。

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厳密にはまだその時は酵母の概念すらないですけどね

そこで秋の終わりにビールを仕込んで、氷室などで春まで貯蔵しておくラガーの原型が飲まれるようになりました。

ただこの時点ではあくまで醸造条件が揃った地方でのみ飲まれていたという話で、ようやく大量生産が可能になったのは酵母という概念の発見や培養方法、殺菌方法などが見つかった19世紀終わりです。

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科学の発展とビールは深い関係にあります

ラガーは低温過ぎると発酵が止まるというエール特有の弱点が無く腐敗もしにくいため、品質の安定が不可欠な大量生産に向いていました。

そしてスッキリとした味わいで飲みやすい黄金色のピルスナーが誕生したタイミングで世界中でバズり、世界各地でラガーが飲まれるようになっていきました。

日本のビール歴

日本には古来より麦類を栽培していたくせに、長らくビール文化がありませんでした。

高温多湿ですぐ腐敗するため、麦粥から安全なビールが自然とできるというきっかけが生まれなかったのでしょうか?

ともあれ、キリンの資料によれば日本で初めてビールを醸造したのは江戸時代は長崎・出島の、オランダ商館長と言われているようです。

その後に日本化学の祖と呼ばれた川本さんが幕末の時代に日本人として初めてビール醸造をしましたが、実際に産業として生まれたのはその20年後の明治維新後でした。

最初は横浜から、そこから徐々に日本各地の都市へとビール文化が伝播して徐々に醸造所が増えていき、ビール黎明期を迎えます。

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ハイカラさんの飲み物、ビール

明治20年代には現在の4大ビールメーカーの祖先となる会社が次々と生まれていきました。

その後世界大戦の混乱でビール業界も紆余曲折ありながら文化として生き残り、徐々に盛り返し、昭和後期〜平成初期には製造量最盛期を迎えます。

平成6年には先に述べたようにビール製造免許のハードルが下げられたため、続々と小規模醸造所が登場し各地の地ビールブームが到来しました。

しかし当時の地ビールの品質は玉石混交、ピルスナー人気にも押し返されてブームは次第に終焉し、しばらくクラフトビール暗黒期に入ります。

そして近年、暗黒期を生き残ったブリュワリーの絶え間ない品質改善や販路拡大、大衆嗜好の多様化などにより再度クラフトビールの熱が上がってきています。

以上が今日までの日本におけるビールの歴史となります。

最後に

後半は雑学みたいになってしまいましたが、いかがだったでしょうか。

「たまには違うビールを飲んでみるか」なんて日には、知識を生かして初めてのビアスタイルを選んでみると面白いかもしれません。

またキャンプや車中泊などで違う土地に行った際は、ぜひ地ビール(クラフトビール)を試してみましょう。

「情報を食ってる」なんてグルメ漫画の名言があるくらいですから、色々と知った上で飲めば今までとは一味違って感じられるかもしれませんね。

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ではまた次の記事でお会いしましょう

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