東京都心や万博開催地の大阪を始めとし、国際線や新幹線網が発達している観光地は外国人観光客で大変賑わっており、競争原理で宿泊費が高騰しています。
とはいえせっかくの大型連休、家族や夫婦で、あるいは一人で気兼ねせず国内旅行をしたい方も多いと思います。
そこで本記事では車中泊旅行の有用性について余すことなく紹介したいと思います。
今後を見据えて車の買い替えを考えている方や旅行好きの方はぜひ最後までお読みください。
車中泊で旅行するメリット
まずは車中泊で旅行するメリットについて、行動面と金銭面に分けて紹介します。
行動面
- 旅行計画が立てやすい
- 交通インフラが弱い場所にもいける
一般的な旅行と比べると、車中泊旅行にはかなりの自由度があります。

シンプルですが圧倒的に大きいメリットです
通常の旅行では1〜数ヶ月前からホテルを予約しなければいけませんが、車中泊旅行では当日の朝に思い立っても旅行できます。
また前日夜に出発すれば翌日の観光時間を最大限確保できますし、その途中で行きたい場所が変わっても簡単に目的地変更が可能です。
ホテルのチェックアウト時刻や電車の時刻を気にする必要もありません。
急なイベントや体調不良や天候不順で行けなくなってもキャンセル料はかかりません。
また鉄道網やバスなどの交通インフラが弱い旅行先でも問題なく行けます。
全ての選択に自由があることが車中泊旅行最大の魅力です。
宿泊や食事や風呂はどうするの?
車中泊旅行をイメージしにくい方への補足情報です。
車中泊旅行では車中泊が可能な道の駅や公共施設の駐車場、コインパーキングなどで宿泊します。

お金はかかりますが電源があるRVパークという手も
飲食は観光地や道の駅、SAの店で食べたり地元スーパーなどで買って車で済ませたりします。
お風呂は銭湯、日帰り温泉、コインシャワーなどで入れます。
金銭面
- 宿泊費が基本無料
- 交通費も比較的安い
ホテル代が高い現在、最も大きい金銭的メリットは宿泊費が基本無料であることです。
車中泊旅行では(RVパークを除けば)宿泊にかかる費用は¥0が基本、高くても1泊¥1,000程度です。
一方で連休中の観光地ホテルでは1泊で最低3万円台〜、下手したら10万円コースです。

2泊したら倍、、宿代だけで財布が死にます
この宿泊費を無料にできる車中泊旅行では、観光や買い物、飲食へお金を存分に使えます。
また車種にもよりますが、複数人での旅行であれば車の方が交通費も安い傾向にあります。
ホテル代高騰はいつまで続く?
余談になりますが、現在(2025.4)のホテル代高騰はいつまで続くのでしょうか?
なめくじの私見になりますが、数年〜10年単位で続くと見ています。
理由としては主に①日本の国力が戻るまで時間がかかること、②政府が強力に観光業発展を推進していることです。
失われた30年を過ごした日本は世界のインフレの波に完全に乗り損ねており、インフレマインドが日本人に根付いて経済の好循環に入るまで円安傾向は避けられない情勢です。
また観光業の推進は政治家が批判されにくい、とても都合の良い政策でもあります。
この2つが合わさって今後もインバウンド需要は喚起され続け、需給で値段が上がりやすいホテル代は「国際線がある都市とそこから短時間で移動できる観光地」では上がり続けるでしょう。

韓・台・中・米・豪の旅行シーズンが特にやばい
車中泊で旅行するデメリット
メリットだけでなく、デメリットにも目を向けておきましょう。
行動面
- 夏の車中泊は難しい
- 飲酒しにくい
- 運転がしんどい
- 宿泊人数に制限がある
- 街の中心部では泊まる場所が少ない
まず抑えておきたいポイントとしては、夏の車中泊は難しいということです。
エアコン付属のキャンピングカーや超高地での車中泊という例外を除き、夏場は車中泊旅行オフシーズンと言えます。

今の気温だと7月中旬〜9月中旬くらいは無理っすね
また夜は現地の店で飲みたいという方は、宿泊地の選び方が難しかったり、状況によっては諦めなければいけないのはデメリットでしょう。
それ以外にも電車旅と比べると車の運転が大変なこと、車で寝られる人数には制限があること、街の中心部では道の駅がないため宿泊候補地が少ないことなどにも注意が必要です。
金銭面
- 一人だと電車旅の方が安い
金銭面でのデメリットはほとんどなく、強いて言えば一人だと電車旅の方が安く上がるという程度です。
しかし新幹線を使ってしまえば交通費が逆転するので、そこまでのデメリットとは言えません。
また二人以上での旅行ならば車中泊の方が交通費は安くなります。
車中泊の準備
車中泊を始めること自体は皆さんの想像より難しい話ではありません。
季節に応じた寝具を車に持ちこむだけでOKです。
近場で1回車中泊を試してみて、よりフラットにしたいなという気持ちがあればマットを買ったり、寒さが厳しいと思えば寝袋を買い足したりと、徐々に理想の車中泊に仕上げていきましょう。
車中泊に向いている車は?
最も車中泊に向いている車は長方形のバンタイプです。
具体的にはハイエース(トヨタ)、キャラバン(日産)、NV200バネット(日産)、ボンゴ(マツダ)などです。
他にもアルファード(トヨタ)やステップワゴン(ホンダ)などのミニバン、シエンタ(トヨタ)やフリード(ホンダ)などのコンパクトミニバンも向いています。

外車は詳しくないので割愛します
当然キャンピングカーは上記車種よりも更に素晴らしい車中泊ができます。
また近年の軽自動車はスーパーハイトワゴンが主流であり、大人二人までであれば非常に優秀です。
大型の車での車中泊について
大きいグレードのハイエースやキャラバン、キャンピングカーなど大型の車で車中泊をする場合は特有のメリットデメリットが存在します。
メリットは快適に車中泊をできること。
広さや高さがあることで車内設備も充実しますし、自分好みのスタイルで車中泊が可能となります。
しかしデメリットもまたその広さや高さから生まれます。
車が大きいことで走れる道路や使える駐車場に制限がかかったりします。
最悪、行きたい観光地やお店に行けない場合もあり得ます。
また大きい車は基本的に維持費や高速代などが高く燃費も悪いことから、金銭面での負担が大きくなります。

燃費だけ見てディーゼル車を選ぶと痛い目をみますよ
リセールが良い車
今後買い替えも視野にリセールが良い車を選びたいのであれば以下の車種がお勧めです。
- アルファード
- ヴェルファイア
- ハイエース
- ヴォクシー
- スペーシアギア
- フリード
最後に
最初にお伝えした通り、インバウンド需要が高い間は繁忙期のホテル代高騰は避けられません。
しかし車中泊ができるようになれば、夏場以外では自由に旅行計画を立てられますし、ホテル代を節約できる分をホテル代同様に高騰している観光代へ使うことができます。
車中泊と聞くとハードルが高いように思いますが、実際には完成度を気にしなければ簡単な装備だけで出発することができます。
興味がある方は、まずは家の毛布と枕で一度試してみたらいかがでしょうか。

ではまた次の記事でお会いしましょう