キャンピングカーとしてのハイエースは何を選ぶべきか。ややこしい話を全部整理します。【前編】

雑記

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キャンプ/車中泊ブロガーのなめくじです。

現在はエブリイ(軽バン)に乗って夫婦+小型犬1頭でキャンプや車中泊をしていますが、将来的にはハイエースを購入しようと考えています。

なめくじ
なめくじ

既製キャンピングカーかDIYするかは未定

そこで今のうちからコツコツとハイエースに関する知見をまとめておこうと思います。

備忘録的な記事ですが、ハイエース購入を考えている方たちの参考になれば幸いです。

長文記事なので、時間がある時に読むか、気になる目次から飛んで読んでくださいね。

2022年春からキャンプや車中泊をしています。
30代夫婦の夫のほうです。
夫婦キャンプや車中泊の楽しさを発信して、「始めてみようかな」という方たちが増えるといいなと思っています。
最近、小型犬を飼い始めました!

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ハイエースかキャラバン問題

大前提としてハイエースであるべきか?キャラバンじゃ駄目なのかを論じます。

現実としてハイエースの方が圧倒的に人気が高く、またリセール(残価率)もキャラバンより明確に上です。

車系動画でのユーザーコメントを見るに「ハイエースの方が剛性や耐久性が高い」「いやいや両方乗ってるけどそんな変わらんよ」「ハイエースは盗まれやすいしなぁ…」など印象は様々で、一概にどちらが良いか判断が付きません。

ただ少なくとも日産の業績が悪すぎるせいで、ブランドにマイナスイメージが付いているのは確かです。

アフターサービスの悪化や開発の遅さ、将来手放す際のリセール低下を心配するのであれば絶対にハイエースにすべきでしょう。

あと本当か知りませんが、日産の純正部品が高いという意見はよく見ます。

なめくじ
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つまり故障時や整備時の部品交換代が高い…?

世界のトヨタと比べるとスケールメリットが小さいですし、そもそも日産は無理にでも利益を出さなきゃヤバい企業なので、部品代で吹っかけてきても不思議ではないように思います。

他に車中泊車としての大きな性能差は最小回転半径でしょう。

なぜかキャラバンの方が小回りが効かないため、「狭い道や街中を多く走りそう」「大きな車を運転するのが心配」という場合はハイエースに軍配が上がります。

またハイエースはキャラバンの2.5倍以上売れている車なので、その分カスタムパーツが豊富です。

車中泊もそうですが、外装内装とも様々なカスタムをしたい場合はやはりハイエースでしょうね。

じゃあキャラバンを選ぶメリット無くない?

そんなことはありません。

リセールが悪いということは中古車が安く手に入るということ。

相対的に人気が低いということは掘り出しものの中古車に出会いやすいということです。

なめくじ
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人気が高いとそんな車が出ても瞬殺ですからね

なので「初期コストをかけたくない、潰れたらそん時考えるわ」ってタイプなら十分有りですね。

またトヨタブランドへのこだわりが無い人でもキャラバンは選択肢に入るでしょう。

あとハイエースは常にランキング10位以内に入るほど盗難されやすい車です。

こういうのは本気で狙われたら対策しようが無いらしいので、自宅の駐車場のセキュリティに不安がある場合はキャラバンの方が安心できるでしょう。

ちなみに最強の防犯対策はシャッターガレージらしいですよ。

あと見た目で分かるくらいイジりまくっていると、ハイエースであってもリセールが悪いから盗まれにくくなるという話は聞いたことがあります

現時点でのなめくじの考え

7ATの現行キャラバンなら悩みますが、5ATキャラバン vs 6ATハイエースなら絶対にハイエースを選びます。

そしてワイド幅だとスーパーロングしか選択肢がないキャラバンは、奥さんが運転できないため、恐らく却下されると思われます。

まあよほど考えが変わるか掘り出し物が出ない限りはハイエースになるでしょうね。

ハイエース考察

ボディタイプ

ハイエースの表にはボディサイズとグレードが混在してややこしいので、現行型の情報に基づいて整理します。

記載順は【長さ×幅×フロアの低さ×屋根の高さ】です。

比較用で一応キャラバンについても記載しておきますね。

ハイエースワゴン
  • ロングボディ(強)×ワイド幅×標準フロア×ミドルルーフ
  • スーパーロングボディ×ワイド幅×標準フロア×ハイルーフ(強)
ハイエースコミューター
  • スーパーロングボディ×ワイド幅×標準フロア×ハイルーフ(強)
ハイエースバン
  • ロングボディ(弱)×ナロー(標準)幅×標準フロア×標準ルーフ
  • ロングボディ(弱)×ナロー(標準)幅×ジャストロー×標準ルーフ
  • ロングボディ(弱)×ナロー(標準)幅×標準フロア×ハイルーフ(弱)
  • ロングボディ(強)×ワイド幅×標準フロア×ミドルルーフ
  • スーパーロングボディ×ワイド幅×標準フロア×ハイルーフ(強)

※ジャストロー:二重床で完全フラット化するのはいいが荷室高は下がる

※ロングボディの強弱:弱は全長4,695mm、強は4,840mm、内寸は同じ

※ハイルーフの強弱:弱は全高2,240mm、強は2,285mm

キャラバンワゴン
  • ロングボディ(弱)×標準(ナロー)幅×低床フロア×標準ルーフ
  • スーパーロングボディ(弱)×標準(ナロー)幅×低床フロア×ハイルーフ
キャラバンバン
  • ロングボディ(弱)×標準(ナロー)幅×低床フロア×標準ルーフ
  • スーパーロングボディ(弱)×標準(ナロー)幅×低床フロア×ハイルーフ
  • スーパーロングボディ(強)×ワイド幅×低床フロア×ハイルーフ

※スーパーロングボディの強弱:弱は全長5,080mm、強は5,230mm、内寸は同じ

※低床フロアを自称していますが、実際はハイエースと変わりません

グレード

ハイエースにはDX、GL、スーパーGL、グランドキャビンの4つのグレードがあります。

ただしバンにはスーパーGLとDX、ワゴンにはグランドキャビンとGLとDX、コミューターにはGLのみと自由度は大して無いです。

とりあえずDXが内外装の至る所で一番安っぽい商用車仕様、そこからGL、スーパーGL、グランドキャビンの順でマシになっていくと理解すればOKです。

なお「DARK PRIMEⅡ」はスーパーGLをベースに内装を黒で統一した特別仕様車のことで、厳密にはグレード分類ではありません。

このDARK PRIMEⅡはスーパーGLより20万円ほど高いですが、ハイエースの中でもリセール(残価率)が最強です。

グレードの話で一番面倒臭いのが、乗車定員が変わることです。

一番人気のスーパーGLは最大5人乗りですので、6人以上の定員が必要なら脱落します。

DXであれば6人以上の乗車も可能です。

ただワゴンやコミューターはいずれのグレードでも10人以上の定員かつ人数分の座席があるため、車中泊車には不向きでしょう。

なめくじ
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わざわざワゴンを買って座席を外す意味がないです

なので5人以下の定員で十分ならスーパーGL(DARK PRIMEⅡ含む)かDX、6人以上で使う時もあるよという場合はDXでグレードが確定します。

やっと話がシンプルになりましたね。

運転する立場から考えてみる

グレードは一旦置いておいて、運転する上での問題点をボディサイズ別で考えてみます。

ロングボディとスーパーロングボディ

ロングボディは全長4,695mmまたは4,840mm、スーパーロングボディは5,380mmです。

スーパーロングボディと比較する車種が全然ないのですが、センチュリーが5.2m、トライトンで5.3m、ベンツVクラスで5.4mです。

トラックで言えばエルフやデュトロのロングボディが5.4m程度です。

この長さの車の取り回しを想像できる人の方が少ないでしょうね…。

なめくじ
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なめくじはエルフの運転経験が1回だけ…

スーパーロングボディを頑張って探してレンタルするか、デュトロベースのキャンピングカーをレンタルして運転してみると難易度が分かりやすいと思います。

一方でロングボディに近いところでは、ノアヴォク・ハリアー・クラウンスポーツなどが4.7m、ランクルやクラウンクロスオーバーで4.9mです。

こちらはなんだか運転できる気がしますね!

店舗の駐車マス

小さいところで奥行き5.0m、1マスを広く取っている店舗では5.5m~6.0mクラスもあります。

なので小さめの駐車マスにスーパーロングボディを停めた場合は、ちょうどボンネット分くらいが飛び出す計算になりますね。

うーん当てられやすそう…。

あと問題になるのは道の駅でありがちな”駐車マスの列が密集しているパターン”で、混んでいる場合は何回も細かく切り返しながら入れることになるでしょう。

なめくじ
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そういう場所だと隣もミニバンだったりするので余計しんどい

一般論ですがスーパーロングボディは女性の心理的に厳しい駐車条件となるので、夫婦の場合は男性が運転役で固定されるケースが多そうです。

立体駐車場

一番見かけるタイプの機械式立体駐車場は絶対に無理です。

ロングボディ・ミドルルーフのハイエースであればタワー型がワンチャン使えますが、停められる前提として頼るにはあまりに薄い期待です。

自走式立体駐車場はロングボディだけ着目すればいけそうに見えますが、標準ルーフ以外では車高で引っかかるケースが多いです。

コストコなら基本的にOK、大半のイオンではアウトという感じですね。

スーパーロングボディを使う場合、立体駐車場は使用不可と割り切った方が気持ちが楽です。

自宅の駐車場

自宅の駐車場で車庫証明を取る基準は「実車が完全に収まる寸法」だそうです。

よってロングボディであれば最低でも4.7mまたは4.85m、警察に言いがかりをつけられない為には5m程度の奥行きが欲しいところですね。

注意すべきは月極駐車場(特に都市部)を借りている場合で、スーパーロングボディだと新規契約や継続利用を断られる可能性があります。

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大家さんの判断次第

また駐車場が「切り返す最低限の幅がある道路」に接している必要があります。

主要諸元表によればスーパーロングボディの最小回転半径は2WDで6.1m、4WDでは6.3mです。

とんでもない小回りの効かなさですね。

住宅街の中にあって目の前がかなり細めの生活道路という家では、スーパーロングボディはかなり厳しそうです。

キャンプや車中泊

キャンプや車中泊自体ではスーパーロングボディでもそこまで問題は起きないように思えます。

なぜならこういう場所で駐車する場所や時間帯では周りが空きスペースだらけだから。

しかしスーパーロングボディで不慣れな街中を走ったり、店の駐車場から交通量の多い車道へ出るのは内輪差や運転視野の死角についての慣れが必要そうです。

ナビアプリには「トラックカーナビ」を使った方がいいかもしれませんね。

あとキャンプや車中泊のついでに訪れる個人店舗では話が別で、「駐車場あり」と書いていてもスーパーロングボディだと停められないサイズなんてことは有り得ます。

いちいち駐車できるのか電話確認や下調べが必要なのは、旅をする上で確実にストレスです。

平面のコインパーキングでも全長制限に引っかかる可能性がありますので、注意が必要です。

横風耐性

横風に対し側面投影面積が広い方が横風耐性が無くなります。

車幅(トレッド幅)も同じく横風耐性に影響がありますが、少なくとも同じワイド幅でロングボディとスーパーロングボディを比べたら、後者の方が横風耐性が低いです。

ナロー(標準)幅とワイド幅

ナロー(標準)幅は1,695mmでワイド幅は1,880mmです。

参考までに同じトヨタの他車種で言えば、アクア1,695mm、ヴォクシー1,730mm、プリウス1,780mm、アルファード1,850mmです。

店舗の駐車マス

ファミリーがメインターゲットの店舗では2.7~3.0m程度の駐車マスを確保する場合もありますが、一般的にマスの幅は2.5m程度で設定されます。

もしワイド幅のハイエースに乗る場合は、マスのど真ん中に停めたとしても、左右31cmずつしか余裕はありません。

もし隣が同じ条件のハイエースであればドアを開ける猶予は合計62cmです。

一般に人が身を寄せたらすれ違える幅が78~80cm程度とされているので、単純計算でも人が車から降りるために必要な幅は約40cm+ドアの厚みとなります。

なめくじ
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車への出入りはかなりギリギリですね

もし隣がヤンチャな停め方をしてきたら?

隙間を深く考えずにドアを開けてきたら?

周りに余裕のあるマスに停められない時は?

色々と考えるとワイド幅のハイエースは正直に言ってタウンユースには向きません。

もちろんアルファード1台で遠出からスーパーへの買い物をこなす家庭は多いので、タウンユースも可能ではありますが、”可能”と”ストレスが無い”はまた別の話です。

1台で趣味・通勤・買い物・送迎とマルチに使いたい場合はナロー幅に分があるでしょう。

自宅の平面駐車場

ワイド幅であれば最低1.9m程度、できれば2.0m程度の駐車場幅が欲しいところですね。

快適に出入りするためには2.5m以上の幅が必要です。

キャンプや車中泊

キャンプサイトに続く細い林道で、小枝に車体を傷つけられるのが分かっていながら進まざるを得ないシーンもあるでしょう。

車中泊ついでに不慣れな街中を走って観光したり、奥まった場所にある商店へ買い物しに行くこともあるでしょう。

なぜ一回り小ぶりなタウンエースが生まれたのか、その意味を体で理解しながら運転することになりそうです。

横風耐性

車幅(トレッド幅)は横風耐性に影響がありますので、ワイド幅の方が横風耐性がありますが、一方でナロー幅とワイド幅では必ずルーフの高さ=側面投影面積が変わりますので、単純な比較ができません。

標準フロアとジャストロー

運転する上では違いは無いので割愛します。

標準ルーフとミドルルーフとハイルーフ

標準ルーフは1,980mm、ミドルルーフは2,105mm、ハイルーフは2,240mmまたは2,285mmです。

店舗の駐車マス

ルーフの高さで一番問題になるのは、立体駐車場を使えるかどうかです。

立体駐車場でよくあるパターンは狭い施設で2.1m未満制限、ハイルーフ対応の施設で2.3m未満制限です。

一番ややこしいケースは、ミドルルーフで2.1m未満制限の立体駐車場に入れるかどうかです。

ネットでユーザーの声を収集する限りは「50mmくらいのマージンは取られてるのが普通だから、2.1m未満制限は行っちまえ」って人が多そうでした。

確かに実際にマージンは取っていると思いますが、経年劣化や地盤沈下で数㎝レベルで建物が歪んでいたり、蛍光灯などの設備が緩んで垂れ下がってきていたりなど、世の中には「まさか」が潜んでいます。

荷物を積めば車高が多少下がりますし、段差などで車体がバウンドしないよう慎重に進めば問題ないとなめくじも考えますが、まあこればかりは自己責任ですよね。

こういった面倒さへの迂回路として車高調などでローダウンする作戦もありますが、車いじりが好きな層限定の方法です。

緊急時を除いて、ミドルルーフ以上のハイエースは平面駐車場に停めるべきというのが一般的な感覚でしょう。

またコインパーキングは平面であっても車高制限がかけられており、ハイルーフでは進入できない可能性があります。

あと全てのルーフタイプで言えますが、屋根にソーラーパネルや換気扇、ルーフキャリアを設置している車では、カタログスペックより車高が上がっているため注意が必要です。

自宅の平面駐車場

カーポートを設置している自宅では、車高には注意しなければいけません。

支柱の長さによっては、ハイルーフでは停められない可能性があります。

アンダーパス

駐車場以外で高さが問題になるとすれば、古いアンダーパスで2.3mを下回る高さ制限がかけられているケースです。

高架をくぐる怪しいルートをナビが提案してきても避けた方が無難でしょうね。

横風耐性

横風に対し側面投影面積が広い方が横風耐性が無くなります。

当然ハイルーフの方が横風耐性は低くなりますし、車幅(トレッド幅)も狭いナロー幅である場合は、更に耐性が下がります。

ちなみに一般的なサイズのキャブコンとナロー・ハイルーフのハイエースでの横風耐性をGeminiに簡単に計算させたところ、明らかにキャブコンの方が不安定という結果でした。

なめくじ
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なんか意外

キャンプや車中泊用途で考えてみる

次は運転面でなく、キャンプや車中泊の用途でどのような違いがあるか考察します。

ロングボディとスーパーロングボディ

ロングボディとスーパーロングボディの違いは当然長さなのですが、キャンプや車中泊の趣味面で大事なのは荷室内寸です。

諸元表によればロングボディの荷室内寸3,000mmに対し、スーパーロングボディは3,540mmです。

その差は540mmで、この長さあるいは幅をどう捉えるかです。

さて人が三角(体育)座りするのに必要なのは50㎝程度、着座して机に向かうのに60cm程度必要とされています。

540mmはちょうどこの中間ですので、帯に短し襷に長しといった幅ですね。

プロのビルダー製作のキャンピングカーを見ると、スーパーロングボディの多くはリアゲート付近にマルチルームを設けている印象があります。

明確な用途で使うには微妙な長さなんで、邸宅のサービスルーム(納戸)よろしくマルチルームにしてユーザー側へ使い方を投げちゃえ、という設計思想が浮かんできますね。

もちろんわざわざ仕切りで狭くしてまでマルチルームにする必要はありません。

身長が高い方ならベッド長を大きめに取れば快適ですし、リビング空間をゆったりとさせてもいいでしょう。

左右に小さめのギャレーと収納棚を分けて設置しても良いと思います。

なめくじとしては「〇〇する目的のためにその540mmが欲しい」という人がスーパーロングボディを選ぶべきでしょうね。

ちなみに大人気トイレのラップポンシリーズですが、よく使われるサニーの横幅が360mm、最も大きいプリート2でも542mmですから、トイレ用の横幅としては合格と言えます。

ついでに他のトイレも調べましたが、コンポストトイレなら設置できそうです。

ナロー(標準)幅とワイド幅

ナロー幅は1,695mm(荷室内寸1,545mm)でワイド幅は1,880mm(同1,730mm)です。

たかが20cm弱の違いではありますが、実際に家具をレイアウトされたキャンピングカーを見たり車内へ入ったりすると、ナロー幅ではいかにも狭い印象があります。

それは断熱施工で合計100mm程度は内寸が削られることと、屈みながら車内を移動する際には、立ったままより身体を通す動線の幅が必要なことが主な原因でしょう。

ナロー幅の実効内寸を1,445mmとすると、今我々が使っているエブリイの荷室最大幅1,385mmとあまり変わりありません。

よって「ハイエースだから広いんだ」と錯覚してアレもコレもと設備を整えれば、人の為のスペースが無くなって窮屈になるのは道理でしょう。

なめくじ
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ビルダーもここの先入観と現実のズレで苦労してそう

もちろんワイド幅だから全てを装備できる訳ではありませんが、少なくともナロー幅では、自分たちが必要な設備を取捨選択する必要があるでしょう。

一方でワイド幅は、十分な幅なのかは自分たち次第ですが、少なくとも”これ以上は現実的に望めない”ことは確かです。

なぜならワイド幅以上の車幅が欲しければ、もうキャブコンしか選択肢が無いからです。

もしハイエースを使っていく上で不満が出たとしても「ワイド幅を買えば良かった」と「これ以上は無いからしょうがないよね」とでは、納得感に天と地の差があります。

こう考えてみると、ナロー幅とワイド幅で悩むのは賃貸探しに近くて、部屋の広さの範囲に合わせて生活水準を決められる人にはナロー幅が、やりたいことありきで部屋を探す人にはワイド幅が合っているかもしれませんね。

標準フロアとジャストロー

標準フロアとはイメージそのままのむき出し床ですが、ジャストローはそれを更に低床化している訳ではありません。

ジャストローとはタイヤハウスの張り出しを無くしてフルフラットにするために、底上げ二重床にした仕様のことです。

TOYOTA ハイエース諸元表より

DIY無しでフルフラットな床が得られるメリットはあるものの、いかにも使いづらい収納を得る代わりに荷室高が165mmも失われるのは個人的に納得がいきません。

例えば釣り趣味で必ずロッドを載せるだとか、濡れたSUPのために隔離した収納場所が欲しいだとか、用途が決まっている以外ではジャストローにするメリットが薄いように感じます。

なめくじ
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絶対に職人を想定した仕様ですよね

なおジャストローはロングボディナロー標準ルーフ=一番小さいハイエースでしか選択できないことに留意してください。

標準ルーフとミドルルーフとハイルーフ

標準ルーフは1,980mm、ミドルルーフは2,105mm、ハイルーフは2,240mmまたは2,285mmです。

荷室高の最大はハイルーフ(強)の1,635mmです。

つまり床敷きや靴の厚みを考えると、身長160cm以上の人は車内で直立することができません。

逆に言えば身長160㎝未満またはそれに近い身長であれば、(ほぼ)直立できる恩恵を受けられるので、ハイルーフを選ぶメリットが大きいです。

特に車内で調理をしたい場合は、直立のメリットが最大化されます。

しかし逆に言えば身長170㎝~180cmの人からすると、どちらにせよ背を屈めることになるので、車高がある恩恵はやや感じにくいかもしれません。

※もちろんルーフは高い方が姿勢が楽なのは前提ですが…

ルーフが高いメリットとルーフを高くするデメリットを天秤にかけた時、どちらが勝っているかという判断になろうかと思います。

ガソリン or ディーゼル

燃料をガソリンかディーゼルか選ぶことができます。

ただし自由に選べる訳ではなく、ちゃんと設定があります。

ガソリン車

ナロー(標準)幅は2.0L、ワイド幅は2.7Lで排気量が設定されています。

WLTCモードでの燃費測定では、2.0Lは9.3km/Lで2.7Lは8.9km/Lです。

なめくじ
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もちろん厳密に言えば条件によって変わります

一般論としてガソリン車はエンジンの音や振動が小さく車内空間が快適です。

※ただし高速道路でのエンジン音はうるさいという意見も多い

またエンジンが高回転まで回るため高速走行に適している他、初期費用やメンテナンス費用を安く抑えられる傾向にあります。

ちなみに2026年3月時点での本体価格は、2WDのDX2.0Lガソリン車で約260万円に対し、2WDのDX2.8Lディーゼルでは約327万円です。

ディーゼル車

ガソリン同様に全てのボディサイズで選択できますが、ドアの数や乗車定員によっては設定が無い場合もあります。

ディーゼルのメリットは燃費が良いことと力強いトルクでしょう。

安い軽油で動くのに燃費も良い(ガソリン9.3km/Lに対しディーゼル12.4km/L)となると、遠距離移動を前提としたハイエースでは、ディーゼルの方が圧倒的に交通費が安いです。

またキャンプに行くとなると荷物や人を載せた状態で登坂するシーンもあります。

ガソリン車では無理な坂もディーゼルならいける、なんてことは早々無いでしょうが、ガソリン車と比べると走り出しの鋭さや緩やかな坂道での加速の良さなどは感じるかもしれません。

またディーゼルはエンジンの回転数が低く負担が少ないため、エンジンが長持ちする傾向にあります。

なめくじ
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エンジンが壊れたら一撃数十万円ですからね

しかし良いことばかりではなく、車体価格だけでなくランニングコストも高いというデメリットがあります。

ディーゼル車はガソリン車と比べるとオイル交換時期が早く、かつオイル代も高め、それにDPFと呼ばれる排ガスフィルターの交換代が必要だったり、車種によってはアドブルーという特殊な水を定期的に補充する必要があります。

またガソリン車とはエンジン特性が違って街乗りが苦手です。

※一度エンジンを回したら最低10kmまたは30分以上の走行を推奨

高耐久が自慢のエンジンも街乗りメインで使用すると早めに壊れる可能性があります。

よってディーゼルが合っているのは、「街乗りにはほとんど使わず遠出用メイン」あるいは「片道数10kmの通勤用」に使う人でしょう。

なめくじ
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ディーゼル車ばっか乗ってた父はまさにこのタイプでした

2WD or 4WD

ほとんどのボディタイプで2WD(二輪駆動)か4WD(四輪駆動)かを選べます。

「ジャストロー」のみ4WDの設定がありませんが、まあ選択に影響は無いでしょう。

2WDはFR(後輪駆動)で、4WDはフルタイムです。

4WDを選んでも最小回転半径が0.2mしか悪化しないのは素晴らしいですね。

他の違いとしては4WDは車重自体が大きいため、最大積載量が2WDより150kg低下します。

また4WDでは2WDと違い、ガソリン車の排気量が2.7Lの設定のみとなります。

値段は新車価格で4WDの方が約40万円ほど高いです。

2WDが向いている人

  • 雪道を走らない
  • 街乗りもする
  • ガソリン代を抑えたい
  • 初期費用を抑えたい

4WDが向いている人

  • キャンプなどでオフロードを走りがち
  • 雪国住まい、または行く機会がある
  • スキー、スノボをしたい
  • ガソリン代を抑えたい
  • 少しでも横風の影響をマシにしたい

ナンバーの違い

さて最後に一番ややこしいナンバーの話を整理します。

ハイエースはボディタイプによって4ナンバーか1ナンバーに分かれます。

またキャンピングカー登録することで8ナンバーへの変更も可能です。

それぞれメリットデメリットがあるので考察しましょう。

※ワゴンの3ナンバー、コミューターの2ナンバーは選ぶ理由が薄いため割愛

※なるべく調べていますが、情報の正確性は保証できないので悪しからず

4ナンバー

4ナンバー(小型貨物車)は「ロングボディ(弱)×ナロー(標準)幅×標準フロア×標準ルーフ」の一番小さいハイエースにのみ付けられます。

車検期間は初回のみ2年、以降は毎年必要です。

車検の法定費用は自動車重量税¥16,400+自賠責保険料¥12,850+印紙代¥1,800=¥31,050です。

※車検基本料や部品交換代はナンバーと連動しない費用なので省略

なお車両総重量は、諸元表を基に3,040〜3,205kgとしています。

毎年支払う自動車税は乗車定員が4人以上であれば¥16,000、3人以下であれば¥11,500です。

高速料金は「普通車」の区分で、軽自動車料金の約1.25倍です。

1ナンバー

1ナンバー(普通貨物)は4ナンバー以外のハイエース全てが該当します。

車検期間は初回のみ2年、以降は毎年必要です。

車検の法定費用は自動車重量税¥16,400+自賠責保険料¥16,900+印紙代¥1,800=¥35,100です。

なお車両総重量は、諸元表を基に3,110〜3,240kgとしています。

毎年支払う自動車税は乗車定員が4人以上であれば¥16,000、3人以下であれば¥11,500です。

高速料金は「中型車」の区分で、普通車料金の約1.2倍です。

そして中型車は休日割引(30%OFF)が適用されなくなります。

なめくじ
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週末や祝日でお出かけする人にはかなり割高感があるかも

※ちなみに休日割引は都市圏の道路は対象外など、意外と限定的なサービスです

8ナンバー

8ナンバーはいわゆるキャンピングカー登録です。

専用の構造要件を満たして申請すれば、8ナンバーとして登録することができます。

8ナンバー登録をするメリットは以下の通りです。

  • 毎年の自動車税が安くなる
  • 車検が2年毎になる
  • 車検時の自動車重量税が安くなる
  • 横向きシートが許される
  • タイヤの選択肢が広がる
  • 高速道路が普通車扱いとなる

一方でデメリットも多く存在します。

  • そもそも通すのが手間
  • 任意保険の加入ハードルが上がる
  • 車検時の自賠責保険料が高くなる
  • 車検時の検査料が高くなる可能性がある
  • 初回車検から2年毎

車検期間は初回、継続ともに2年毎に必要です。

車検の法定費用は自動車重量税¥12,300または¥16,400+自賠責保険料¥19,980+印紙代¥1800=¥34,080または¥38,180です。

※車両総重量は3,000kg前後を想定

これを1年あたりの金額で計算すると¥17,040または¥19,090となります。

毎年支払う自動車税ですが、排気量2.0Lでは¥28,800、2.7Lまたは2.8Lでは¥40,000です。

ハイエースで8ナンバーを選ぶべきか

難しい問題です。

1ナンバーからの変更であれば、高速道路料金が約16%OFFとなりますし、休日割引も適用されるようになりますので交通費という観点からはメリットが大きいでしょう。

また車検の法定費用についても1年あたりで¥16,000または¥18,000ほど安くなります。

一方で毎年支払う自動車税は¥24,000(4人乗り以上)または¥28,500(3人乗り以下)も高くなります。

これらの差額+車検検査料の差額や車検を通す手間をペイできるほど高速道路を利用するかどうかが判断の境目になると思います。

なめくじ
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ウーン微妙…なめくじなら8ナンバー化しないかなぁ

4ナンバーからの変更だとメリットどころかコストが増加するだけなので、キャンピングカー登録する意味はないでしょうね。

最後に

あまりにも長くなったので、一旦記事を終了します。

これらハイエースの知見を踏まえて現時点でなめくじがどう考えているかは、別の記事でまとめようと思います。

楽しみにしててください。

なめくじ
なめくじ

ではまた次の記事でお会いしましょう!

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