こんにちわ、2年前から趣味で軽バンで車中泊をしているなめくじ夫婦です。
本記事では車中泊をしてみたい方や軽自動車と乗用車のどちらを買うか悩んでいる方に向けて、「軽自動車で快適に車中泊はできるのか?」や「車中泊ができるようになるメリット」などを解説します。
皆さんの参考になれば幸いです。
軽自動車で快適な車中泊はできるのか?
結論から言うと我々夫婦は軽自動車(軽バン)で快適に車中泊ができています。
ただしこれは30代夫婦2人の話であり、更にいえばエブリイという軽バン最強の広さかつ身長175cmと156cm前提であることに気をつけてください。

軽自動車車中泊では身長と体型で快適さが大きく変わります
軽自動車車中泊の最大人数は?
快適に車中泊ができる人数は、大人で最大2人となります。
小学生低学年以下の子どもを混ぜると、大人2人+子ども1人または大人1人+子ども2人が最大人数となります。

ただし3人パターンは快適かといわれると微妙
やろうと思えば4人車中泊も可能ですが、かなり工夫したDIYをした上でギリギリ可能というレベルです。
荷物も極限まで少なくすればなんとかというイメージですね。
使っている車種
現在のなめくじ夫婦は「エブリイ(バンタイプ)」を使っています。
エブリイのサイズは軽自動車規格としてはほぼ最大値で、車中泊で重要な荷室のサイズも軽自動車の中で最も広いです。
他の軽自動車でも快適に車中泊はできる?
可能です。
ただし車中泊を利用する人数や体型、どういう車中泊をしたいか等によって、車種の向き不向きが分かれます。
一つ一つ説明するには内容があまりに多いため、ここでは先駆者や有識者がまとめた知識(車中泊マップ様「車中泊に適した車」)を紹介するに留めます。
ただ上記リンク先でも多くを網羅する内容になっているため、「もっとシンプルに教えてくれ」という方向けにおすすめ車種の名前だけ載せておきます。
- スズキ エブリイ(NV100クリッパー、スクラム、ミニキャブ)
- ダイハツ ハイゼット(サンバー、ピクシス)
- ダイハツ アトレー

()内はOEMなので基本的に同車種と考えてOKです
- ホンダ N-VAN
- スズキ スペーシアベース
- ホンダ N-BOX
軽セダンじゃ無理?
アルト(ラパン含む)やミライースといった軽セダンでは、緊急避難的な車中泊はできますが快適となると厳しいです。
快適な車中泊が可能かどうかは、フラット空間が自身の身長+10cm以上あるかを目安にしましょう。

身長ピッタリだと寝る時の足首が辛いです
軽自動車で車中泊ができるようになるメリット
軽自動車で車中泊ができるようになるメリットを紹介します。
どこでも行ける
軽自動車はミニバンやバンより車幅が狭く小回りも効きます。
そのおかげで行けない場所というのはよほどありません。
狭い街中や不慣れな旅先、整備されていない小道などでは、小回りの効くサイズ感というのは想像以上に便利です。
また駐車場にしても軽規格は圧倒的に有利です。
観光先や飲食店の駐車場で軽専用や苦しい位置のスペースしか空いていないというシーンは意外とあります。
そんな時にもスムーズに駐車できる軽自動車は、旅先での貴重な時間や労力を節約することができます。
駐車料金が安い
ご自宅に駐車場が無い場合は、駐車場を借りて月々の駐車料金を支払う必要があります。
月極駐車場は一般的に、乗用車スペースよりも軽専用スペースの方が安く設定されています。
よって軽自動車用で貸し出されている駐車場を借りられれば、維持費が安くなります。
また乗用車用で大きな車(ワイドのハイエースなど)では駐車が厳しいスペースでも借りることが可能です。
高速料金が安い
普通車と比べると軽自動車は2割ほど高速料金が安くなります。
車中泊では高速道路を使って遠出することが多いため、交通費が安く上がるのは明確なメリットです。
足車にも使える
軽自動車は小回りの良さや燃費などから、通勤やちょっとした買い物などの足車としても日常使いできます。
車中泊というのはほとんどの人にとっては趣味であり、専用として車を遊ばせておくのはかなりの贅沢であると言えます。
かといって快適な車中泊ができるようにバンやミニバンを用意すると、足車としては使いづらく過剰性能で日々の経済性がかなり落ちてしまいます。
よって普段1〜2人でしか車を使わない場合は、軽自動車での車中泊にするメリットは大きいと言えます。
また昨今のハイト系軽自動車はコンパクトカーやセダンと比べると荷物の積載性がかなり高いため、ガッツリ買い物するシーンにも重宝します。
軽自動車で車中泊ができるようになるデメリット
今度は軽自動車で車中泊ができるようになるデメリットも紹介します。
足車としてはやや使いにくい
車中泊に向いている軽自動車の多くは、その特徴から以下のデメリットがあります。
- コンパクトカーより燃費が悪い
- 高速道路で風に煽られやすい
- 乗り心地が硬い
- 加速性能が悪い
車中泊にも足車にも使えるメリットを悪く言い換えれば、どちらも中途半端な性能をしているということです。
これは他のデメリットに繋がっていきます。
もう一台という選択肢が無くなる
軽自動車はマルチに使えるため、1台所有すると「もう1台車を買って使い分ける」という選択肢が実質無くなります。
つまり車中泊用としてはバンやミニバンと性能が被るし、別の軽自動車を持つには足車としての用途が被ります。
このため本来は「足車+バン」の2台持ちが向いているはずの家庭が最初に軽自動車を所有すると、1台で最低限をこなせてしまうがゆえに窮屈な思いをしたまま使い続けることになります。

完全上位互換ではないバンやミニバンへの買い替えは勇気がいります
特に軽自動車でそれなりに車中泊ができるようになった場合、強い現状維持バイアスがかかって買い替えにくくなることはイメージしておいたほうがいいでしょう。
思い描く車中泊ができない
軽自動車では1人なら兎も角、大人2人で「アクティビティを楽しむ荷物を載せて、車内で料理してゆったりくつろいで快適に寝て…」なんて欲張りセットは相当難易度が高いです。
狭い軽自動車で車中泊をするのであれば、何かを拾って何かを捨てなければいけません。
「Youtubeに夫婦やカップルで軽自動車車中泊を楽しんでる人なんていくらでもいるじゃないか」
そんな声が聞こえてきそうですね。
注意してほしいのは、彼らはその様子を定期的に発信できるほど軽自動車の車中泊に向いた性質や生活をしていて、なおかつ”覚悟”が決まってる人たちだってことです。
性質の話で言えば、例えば2人のうち片方の身長が180cmを超えている時点で、快適な軽自動車車中泊はほぼ不可能になります。
また、狭い空間を工夫しながら長い時間を楽しく過ごすには2人の仲が相当良くて、なおかつ同じくらい「車中泊への熱量」を持ってる必要があります。
いざ車中泊用に軽自動車を買っても「思い描いてた車中泊ができない、つまんない」となってしまうのは不幸なことです。
もし相手が十分に車中泊を楽しめるか、不便を楽しめるかに不安があるのであれば、広くて出来ることが多いバンやミニバンを選んだ方がいいかもしれません。
参考資料
なめくじ夫婦もよく見ている車中泊Youtuberである「たつおと海子」様が、2024年後半から先述した軽バンでの欲張りセット車中泊に挑戦されています。

同じエブリイユーザーなので勝手に親近感を持っています
なめくじが考える夫婦やカップルでの軽自動車車中泊の楽しみ方は彼らが最大値なので、とても参考になると思います。
彼らの車中泊模様を見て、ご自身がやりたい車中泊の内容と合致するかを一度確認してみてください。
なお彼らは2人とも身長170cm前後で細身であること、車内映像は引きで撮っているため現実の車内はもっと狭く感じること、リアシートを取り払って車内空間を拡張していることに注意してください。
あと彼らはキャラバン・ボンゴと歴代乗り継いでおられ、自分たちが車中泊へ求めていることを全て理解している超上級者です。
最後に
軽自動車での車中泊ではサイズ上、どうしても限界があります。
できることとできないことを知り、ご自身が求める車中泊ができそうであれば挑戦してみてください。
本記事ではあえてデメリットも載せたので検討中の方にとっては気持ちが少しめげる部分があったかもしれません。
しかしなめくじ夫婦は軽バンを買って実際に車中泊をして3年、とても楽しく過ごせていますし、自分たちの世界が広がった感覚があります。

問題は頻繁に旅行できるような休みがないことだけ…
軽自動車で快適に車中泊ができるようになれば、行き先を問わずホテルの予約も必要なく、フラッと小旅行することができるようになります。
参考:車中泊旅行はめっちゃ便利だよという記事
また少し疲れた時に、あえて目的なく出かけて非日常を楽しみ気分をリフレッシュする手段にもなります。
興味がある方はどうぞ軽自動車車中泊の世界に飛び込んでみてくださいね。

ではまた次の記事でお会いしましょう