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災害大国日本では、いついかなる時に被害に遭ってインフラが停止してしまうか分かりません。
そのため防災グッズを用意したり、その準備の必要性を感じている人も多いのではないでしょうか。
さて本ブログは夫婦キャンプをテーマにしていますが、本記事では少し毛色を変えて「防災とキャンプ用品」という観点から解説しようと思います。
「キャンプ用品が防災グッズに流用できますよ」という趣旨です
私自身は幸運なことに致命的な被害を受けた経験はありませんが、来たる南海トラフ地震を想定して日ごろより防災の意識をして生活しています。
さて実際にキャンプをすると、被災時の生活がどういう状況になるかイメージが湧きやすくなります。
なぜなら「電源なし・ガスなし・水は貴重品」という生活を繰り返し擬似体験するからです。
もちろん遊びのキャンプより被災生活の方が圧倒的に厳しい状況なのは間違いありません
そのキャンプの経験の中から、万一被災した時にも使えるキャンプ用品を紹介していきます。
「せっかくのキャンプ用品だから、防災グッズとしても使えるものを選びたい」、そんな方のお買い物に役立ててもらえれば幸いです。
結論
- 防災時に使えるキャンプ用品は電気とガスの代用が可能
- 避難所生活を想定するのであれば、シュラフも便利
- 防災という観点でもキャンプ用品を選んでみましょう
準備すべき防災グッズと代用できるキャンプ用品
準備すべき防災グッズの種類は多岐にわたり、リスト化すると以下の通りになります。
改めて見るとすごい種類ですね…正直私も全ては準備できていないのは反省です
さて被災してもっとも問題になるのが、電気・ガス・水道のインフラが断絶することです。
災害大国日本ではインフラの復旧スピードはかなり早いものの、それでも復旧するまで数時間〜数日間を耐えなければいけない状況は十分にあり得ます。
その復旧までの間にキャンプ用品が代用できるのは電気とガスに関してです。
本記事では電気とガスの代用品+番外編としてシュラフ(寝袋)を紹介します。
一緒に見ていきましょう。
防災グッズ①:大容量ポータブル電源
キャンプ用品で代用できる電気の代表格は、「大容量ポータブル電源」です。
大容量ポータブル電源は機種によりますが500〜1500Whの電気を蓄電することができます。
中には太陽光発電パネルとセットになっている商品もあります
大容量ポータブル電源は、キャンプや車中泊時にスマホ充電はもちろんのこと、夏場には扇風機を一晩中回したり小型冷蔵庫を稼働させたりもできます。
さて災害時に使用したいものと言えば、情報収集のためのスマホやタブレットやラジオ、それにライト、夏冬は扇風機や電気毛布などが代表格でしょう。
ポータブル電源は、AC100VやUSB端子やシガーソケットなど複数の出力経路を備えていますので、様々な家電を使ったり充電したりすることが可能です。
そしてなるべく最小限の電気使用であれば、500Wh程度でも停電時の数日間を耐え凌ぐことが可能です。
ただし扇風機や電気毛布は消費電力が大きいので1500Whでも24時間分が限界です
大容量であるほど安心できるのは事実ですが、キャンプ使いをするには重量が増えますし価格も中々に高くなりますので予算などと相談しながら容量を決めましょう。
ちなみに1泊キャンプをすることが多い方であれば、使いやすい500〜750Whの容量のポータブル電源をお勧めします。
防災グッズ②:ライト(照明)
夜には真っ暗になるキャンプにライトは必須アイテムです。
そのため、各メーカーが工夫をこらした様々な種類のライトが商品展開されています。
さてその中でポータブル電源と相性がいいライトは「LED充電式ライト」です。
被災時ではガスやアルコール系のライトは実用性に欠けます
LED充電式ライトは省電力で十分な明るさを得られるほか、火事が起きない、電源があれば繰り返し充電できる、小型で携帯性に優れているなどの利点があります。
また機種にもよりますが、満充電状態であれば一晩中点灯し続けられるのも便利な点です。
もしキャンプならではの落ち着いた雰囲気を演出したいのであれば、電球色(オレンジ色)のものを選んでみてください。
さてそんなLED充電式ライトですが、形状によって「ランタン」、「懐中電灯」、「その他」に分類できます。
まずはランタンタイプですが、机や地面に置いてよし、吊るしてよし、持ってよしとシーンを選ばずに使えます。
とりあえず1個だけ買うということなら、ランタンタイプを選ぶといいでしょう。
キャンプに最適なデザイン性に優れた製品もラインナップされています
次に懐中電灯タイプですが、光の指向性に優れているためキャンプ場での夜間行動(トイレなど)には非常に便利です。
また水を入れたペットボトルに光を当てると光が散乱して、周り全体を優しく照らすランタンのように使えますので、被災時には即席の照明灯にもなります。
電球色を選べば色味的にも不安な気持ちが落ち着きます
変わり種としては、空気で膨らませて蛍光灯替わりに使える大きめのライトチューブタイプなどもあります。
停電時には廊下などに置いてもよさそうです
また、ライト自身がバッテリーを内蔵している複合タイプもあります。
これならポータブル電源の貴重な電力を消費せずに済みますね
防災グッズ③:保冷剤やクーラーボックス
キャンプでは、せっかくの食材を痛ませないために保冷剤やクーラーボックスが欠かせません。
まして夏場では保冷能力が低い保冷剤やクーラーボックスでは常温に近くなってしまうこともありますので、十分な性能の製品が必要です。
さて、被災時に数時間以上停電が起きた時には、冷蔵庫や冷凍庫の保冷能力は失われ貴重な食料が痛んでしまいます。
かといって温度を下げる冷蔵庫や冷凍庫は電力消費が激しいので、大容量のポータブル電源であっても半日以上稼働させることはできません。
こっちで電力を消費し切ると災害情報収集のためのスマホ充電ができなくなります
この時に役立つのはキャンプ用に持っている保冷剤やクーラーボックスです。
冷えすぎて困ると有名な保冷剤「氷点下パックGT-16℃」を日常的に冷凍保管しておけば、いざ停電してもその保冷能力で冷蔵庫の中身を長持ちさせることが可能です。
もちろん電力稼働レベルに保冷するのは無理ですよ
また、災害時の保冷を前提に製品設計されているメーカーのクーラーボックスや保冷剤を利用するのもいいでしょう。
保冷能力が低いクーラーボックスに中身を移すのは事態が悪化するので止めましょうね
防災グッズ④:火力系の調理器具
キャンプ飯という言葉があるくらい、キャンプの醍醐味の一つは調理と言えます。
焚き火台でする場合もありますが、それ以外の火力系調理器具はよく使います。
焚き火は火力が安定しないので、安定火力の調理器具が欲しくなります
そういった火力系の調理器具は、被災時にとても重要になります。
なぜなら暖かい食事以外にも非常用水を煮沸消毒して飲用水を作れるからです。
風呂に貯めた水を使えるようになります
キャンプ用品では決してお風呂を沸かせるほど潤沢にガスを使うことはできませんが、それでも数日間の食事や飲用水を確保するくらいは可能です。
さてガスを代用するために主に使う火力系調理器具とその用途は以下の通りです。
- カセットコンロ:調理全般や飲用水の煮沸消毒
- ガスバーナー:調理全般や飲用水の煮沸消毒
- アルコールストーブ:少量の米炊きや飲用水の煮沸消毒
- ポケットストーブ:同上
- 焚き火台:最終手段
1つずつ順に解説します。
カセットコンロ
まずはお馴染みカセットコンロです。
カセットコンロは使い捨てガスボンベを使って十分な火力を得られるため、調理全般に向いています。
一度購入すれば長く使えて用途も幅広いため、1世帯に1台は準備しておきたいアイテムです。
ただし業界団体は約10年をカセットコンロの使用期限としているため、それ以上の年数が経っているものは使わないように注意しましょう。
部品が劣化していて、ガス漏れする恐れがあります
さてカセットコンロは一般的に使われている家庭用でも構いませんが、実はキャンプ向けのカセットコンロも存在します。
キャンプ向けのカセットコンロは風で火が煽られたり消えてしまわないように風防装置がついている点と、多くの製品では持ち運び用の専用ケースが付属しているのが特徴です。
ちなみにキャンパーにとても人気なキャンプ向けカセットコンロはイワタニの「風まるⅢ」です。
実績があるイワタニブランドのカセットコンロは、実用的かつ安全に使うことができます。
イワタニ カセットフー 風まるIII CB-KZ-3
また風まるⅢより無骨に、さらにタフに造られたカセットコンロが「タフまる」です。
こちらは多孔式が採用され更に火が消えにくくなっているほか、ダッチオーブンも使いやすいように耐荷重が15kg→20kgに強化されています。
完全にアウトドア向けに設計されている製品です
イワタニ / Iwatani カセットコンロ カセットフー タフまる オリーブ/ブラック CB-ODX-1 キャンプ アウトドア BBQコンロ 停電対策【送料無料】【bousai_d19】 ※プレート別売
さて被災時にカセットコンロを使うためには、当然ながらカセットボンベの備蓄が必要です。
備蓄本数はざっくりと「大人1人あたり1日1〜2本使う」と考えると簡単に計算できます。
細かい試算をしてみたい方はイワタニのHPを参照ください。
カセットボンベの寿命は約7年ですので、古い順に使いながら買い足していけば期限切れで廃棄することはまず無いでしょう。
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ちなみに違うメーカー同士のカセットコンロとカセットボンベでは性能や安全性が保証されませんので、同一メーカーの製品を使うのが鉄則です。
正直使おうと思えば使えますがガス器具で事故ったら悲惨ですので…
ガスバーナー
ガスバーナーとはガス缶をセットして燃やす一口コンロのような火力装置です。
使える缶は機種により、CB缶(一般的なカセットボンベ)かOD缶(アウトドア用)に分かれます。
CB缶は入手性に、OD缶は低温下での性能に優れています。
もし被災時の汎用性を求めるのであればCB缶用の機種がいいかもです
ガスバーナーにも様々なメーカーがありますが、イワタニのCB缶対応のガスバーナーを選ぶとカセットコンロと使い分けることが可能となります。
OD缶タイプを選ぶのであれば、多くのキャンパーに愛用されているSOTOのウインドマスターがお勧めです。
ただしOD缶は同ブランドのものをアウトドア用品店で購入する必要があることに注意しましょう。
アルコールストーブ
アルコールストーブとは、薬局などでも手に入れられるアルコールを燃料とした火力装置です。
カセットコンロやガスバーナーと比べると、燃料の手に入れやすさや小型であるがゆえの携帯性に優れています。
反面火力の強さでは劣るため、お湯を沸かしたり炊飯するなど低火力でも問題のない用途での使用に限られます。
下の画像はポケットストーブで有名なEsbitのアルコールストーブで、こちらもやはりキャンパーに人気の定番商品です。
ポケットストーブ
ポケットストーブはかなり簡略化された火力装置であり、構造のイメージは旅館に出てくる固形燃料を使った一人鍋です。
基本的にはソロ使用を想定した製品となりますので、夫婦キャンプで購入する場合は下画像のような大きめのものを選ぶといいでしょう。
燃料は火力が高い専用製品がお勧めですが、100均などで販売されている固形燃料を使用することも可能です。
焚き火台
焚き火台での火力確保は最終手段です。
なぜなら、炭や薪が必要、室内で使えない、火がつけにくい、カロリー効率が悪い、火力が安定しない、周囲に延焼するリスクがあるなどデメリットが多いからです。
キャンプでも最も活躍してくれるアイテムである焚き火台は、災害時ではガスをも使い果たした後の最後の砦となります。
もちろんデメリットを回避できる環境であれば積極的に使ってOKです
防災グッズ番外編:シュラフ
山の夜は想像以上に寒いものです。
そんな時にしっかりと防寒して快適な睡眠をサポートしてくれるのがシュラフ(寝袋)です。
シュラフは様々な種類のものがありますが、防寒性能で言えば「オールシーズン用」と「冬用」に大別できます。
冬用シュラフはかなりの防寒性能を持っており、-10℃〜-15℃という低温下でも快適に眠れるように設計されている製品が多いです。
ただし数万円以下の廉価製品ではこの温度帯に耐えるのは不可能です
一方オールシーズン用では0℃〜-5℃くらいが限界となりますが、被災時の防災グッズとしては冬であっても十分な性能を発揮してくれるでしょう。
被災時に家で生活する場合は十分な寝具があると思いますので、そこまでシュラフは必要ないかもしれません。
しかし避難所生活を余儀なくされた場合は、シュラフがあると寒さを含め睡眠でのストレスを軽減してくれるでしょう。
シュラフは形によって「封筒型」と「マミー型」に分類され、一般には後者のほうがより防寒性能が高くなります。
封筒型はお布団感覚で使えるのに対して、マミー型は窮屈かつ高価というデメリットもあります
封筒型には様々なものがありますが、「シュラフはなるべく1個だけで済ませたい」ということであればレイヤーがある下記のような製品がいいかもしれません。
キャンプブランドとしてはド定番のcolemanの製品です
マミー型も同じコールマン製品を紹介しておきます。
下はマミー型ではあるものの、ジッパーがついており手足を出した状態で移動までできるのが特徴です。
多少の移動であれば防寒着的にも使えるのは便利ですね
マミー型では登山用では5万〜10万円しますが、そこまでの防寒を求めなければ1〜2万円で通常のキャンプには十分な性能の製品を購入できます。
最後に
いかがだったでしょうか。
本記事では「防災とキャンプ用品」という観点から被災時に代用できるキャンプ用品を紹介してきました。
首都直下型地震や南海トラフ地震の発生が専門家によって警鐘を鳴らされている今、防災に対する備えは必須と言っていいでしょう。
台風や噴火などでも大きな被害が出ますしね
そんな中、被災時にも使えるキャンプ用品があるととても心強いものです。
ぜひ防災という観点からもキャンプ用品選びをしてみてくださいね。
- 防災時に使えるキャンプ用品は電気とガスの代用が可能
- 避難所生活を想定するのであれば、シュラフも便利
- 防災という観点でもキャンプ用品を選んでみましょう