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こんにちは、なめくじです。
夫婦で車中泊をしたくなって、2022年12月に車をスズキのエブリイ(中古車)に乗り換えました。
2024年3月現在では、キャンプでの使用を合わせて8回の車中泊をしています。
本シリーズはこれから車中泊のために車を購入する方にとって、参考になる情報をまとめていけたらと思い作成しています。
なるべく情報の正確性は期して記事を作成しますが、内容で分からないことや疑問に思うことについては、各自で改めて調べてみてくださいね。
さて本記事はpart1ということで、車選びのテーマから始まります。
どうぞ最後までお読みください。
購入した車
まずは購入した車の紹介からしていきます。
- スズキ エブリイ HBD-DA17V PCリミテッド ホワイト
- 2018年8月製造(4年落ち)
- 駆動:2WDの5AGS
- 走行距離:約78,000km
- 修復歴なし、内外装ともに大小の傷や凹みあり
- 乗り出し71.7万円(車を下取りしたので実質80万円前半)
6代目2型のエブリイを中古で購入しました。
このエブリイはバンタイプで”エブリイワゴン”とは違います
なぜ中古車で購入したのか
なめくじ家のケースでは、シンプルに安く買いたかったからです。
元々は乗り出し50万円程度の車両を探していましたが、その価格帯では過走行車か修復歴ありの車両しかなったので止めました。
予算として当初より20万円以上はオーバーしましたが、そこは安全性や故障リスク回避への投資と割り切りました。
エブリイの新車では1〜4ヶ月程度の納期がかかるようですので、急いで必要な方は中古車購入がおすすめです。
中古車は最速で数日、一般的に2週間程度の納期です
夫婦車中泊のための車種選び
さて理想の車中泊をするために、まずはどの車を選ぶのかを考えました。
なめくじ夫婦の身長は174cmと156cmですが、二人で快適に過ごせる程度の居住空間があるというのが条件です。
そして通勤兼用で小回りが効く&維持費も安く済ませたいので、乗用車ではなく軽自動車を選びたいところです。
そこでいくつか候補の車種をピックアップしました。
- エブリイ
- アトレー
- ハイゼットカーゴ
- N-VAN
- タント
- スペーシア
このうち身長の問題でスペーシアが脱落、フルフラットではないのでタントが脱落します。
N-VANは助手席までフルフラット化できる魅力がありますが、代償として助手席のスライド機構が無いなど旅行時の快適性が落ちるのでやはり脱落です。
ソロ前提ならかなり有力候補なんですけどね…
残りはエブリイ・アトレー・ハイゼットカーゴですが、この3種はコンセプト、価格、内装の取捨選択などがかなり似通っています。
どれを選ぶかは好みのレベルですが、なめくじは最終的にエブリイにしました。
決め手となった理由は、①カスタムパーツが多い、②5AGSが選択できる、③持病が少ないです。
特に中古車を前提とする以上、持病が少ないエブリイの頑丈さは魅力的でした。
ちなみにいくつかの車種の情報は、忖度なしの評価をされているハンターチャンネル様の動画を参考にさせていただきました。
日産 ルークス
スバル サンバー
また最強の車中泊情報サイトである車中泊マップ様では、車中泊に適した車の情報が網羅されていますので、ぜひ参考にしてください。
なぜエブリイワゴンではないのか
エブリイには軽貨物車(バン)タイプと乗用車タイプであるエブリイワゴンがあります。
エブリイワゴンも十分な広さを備え、やはり車中泊車として優秀です。
ではなぜワゴンタイプではなくバンタイプを選んだのか?
その理由は以下の通りです。
- ワゴンには5AGS車が無い
- 綺麗なフルフラットにならない
①ワゴンには5AGS車が無い
エブリイでキャンプや車中泊旅行に出かける際はAT限定免許の妻も運転するため、いかに優秀であろうとMT車は選べません。
よってAT(NA)、AT(ターボ)、5AGSという選択になります
5AGSは、簡単に言えばAT限定免許でも乗れるMTです
さて5AGSが持つメリットは「低燃費」と「ギア比」です。
まずは燃費についてですが、スズキ公式HPのデータを見やすくした以下の表を見てください。
5AGS車は4AT車よりも低燃費であることが分かります。
※AT(ターボ)では表の「2WD/4AT車」より更に2〜3km/L悪化します。
また5AGSはギア比がかなり低く設定されており、AT(NA)と比べると高積載での走行を得意とします。
その分、出足が悪くなりますが…
よってキャンプや車中泊でそれなりの荷物を積んでも力強く山道を登坂できるとなると、5AGSかAT(ターボ)となります。
しかしAT(ターボ)は先述の通りかなり燃費が悪く、またターボ車ゆえにまめなエンジンオイル交換が必要という面倒さがあります。
※NA並みのオイル交換頻度では過給機の故障リスクが上がります
以上の理由から我が家には5AGSが最適という結論となり、5AGSが無いワゴンタイプが除外されたということです。
②リアシートに厚みがあり、綺麗なフルフラットにならない
エブリイワゴンは走行時の快適性を考慮し、リアシートにも幾分かの厚みを持たせてあります。
リアシートの厚みがあると座り心地が良くなる一方で、ダイブダウンしても段差のあるフルフラット状態となります。
段差といっても10cm程度ですが、エブリイワゴンで車中泊をする方の多くは、その些細な段差を埋めるために面倒なDIYをしています。
何回も車中泊をすると段差が苦痛になってくるんだと思います
それなら最初からフルフラットの方がいいよね、というのもワゴンを選択しなかった理由です。
エブリイのグレードや型番
エブリイという車種は決まりましたので、今度はグレードや型番で絞っていきます。
ところでエブリイは歴史の長い車ですので、何回も仕様変更やフルモデルチェンジを繰り返しています。
よって同じエブリイであっても、グレードや年式によって性能にかなり幅があります。
まず前提として、特別な理由がない限り5代目DA64V(2015年で生産終了)ではなく現行の6代目DA17Vの購入を推奨します。
さて2015年から生産され始めた6代目DA17Vのマイナーチェンジ変遷は以下の通りです。
- 2015年2月にフルモデルチェンジ、5AGS車が新設
- 2015年12月に限定グレードのPAリミテッド生産開始
- 2016年2月に限定グレードのPCリミテッド生産開始
- 2016年3月に2nd発進を標準搭載
- 2016年11月にリミテッド2種の4AT仕様車を追加
- 2017年5月に全グレードで4AT仕様を選択できるように
- 2018年6月に一部グレードのボディカラーを追加
- 2019年6月にJOIN、JOINターボでスズキセーフティサポートが標準搭載
- 同時期にPC、PCリミテッドの5AGS車が廃止
- 2021年9月にJOIN5MT車にスズキセーフティサポートが標準搭載
- 同時期にPAリミテッドを標準グレード化、PCリミテッドはPCに統合される
- 同時期にJOINターボの5MT車が廃止
- 2022年4月にJOINターボが廃止
内容が多過ぎて頭に入ってきませんね
エブリイの中古車購入を考える場合は、これらの要素と市場価格から狙いを絞る必要があります。
※OEM車の「マツダ スクラムバン」、「日産 NV100クリッパー」、「三菱 ミニキャブバン」も可
中古車といえど高い買い物ですので、大変な作業ですが頑張って検討します。
エブリイのグレードを考える
エブリイには安い順に「GA」「PA」、「PAリミテッド」、「PC」、「PCリミテッド」、「JOIN」「JOINターボ」のグレードが存在します。
年式によっては無かったり、中身が多少変わっていたりします
「JOINターボ」については吸気系で後述しますので、今は「JOINグレード」としてまとめます。
GAグレード
GAグレードは後述する最廉価グレードであるPA(ハイルーフ型)の標準ルーフ型です。
標準ルーフというのは、車高が低くなる=荷室高が狭くなるということです。
選ぶ理由をあえて探すなら、「高速走行時の風の煽りを減らしたい、ロールをなるべく抑えたい」場合でしょうか。
GAグレードなら立体駐車場が使えるという訳でもないですしね。
いずれにせよ積載能力が一番魅力のエブリイで、GAグレードを選ぶ必要はありません。
2021年9月で廃止されたので中古車選びでのみ出てきます
PAグレード
1型から存在する最廉価グレードで、低コストが一番の魅力です。
その分、快適装備はほぼ無いに等しいレベルですので、商用車を運転した経験が無い人は注意が必要です。
「言うて○○くらいはあるやろ」と思う装備がありません
2019.5以前のPAでは重要収納パーツであるオーバーヘッドシェルフ(運転席の上の棚)すらありませんので、スケルトン状態からフルカスタムする方以外にはおすすめできません。
検討するなら2019.6以降で製造されたPAです。
また2021.9以降のPAでは、リアスモークガラスとUVカット機能付ガラスが採用されています。
PAリミテッドグレード
2015.12から販売開始されたグレードで、ランクとしてはPA<PAリミテッド<PCです。
2021.9には限定グレードからカタロググレードに昇格を果たしました。
PAリミテッドはPAと違い、キーレスエントリーやオーバーヘッドシェルフ、リアスモークガラス&UVカット機能付ガラスが標準採用されました。
キーレスエントリーは鍵にスイッチが付くアレです
ただし2021.8以前製造のPAリミテッドではパワーウィンドウがありませんので注意してください。
また年式共通してサイドミラーの電気格納機構が無く、フロントシートはヘッドレスト一体型です。
PCグレード
PCグレードは2021.9にPCリミテッドグレードを吸収したので、その前後では別グレードと考えてください。
さてPCグレードではPAリミテッドにはなかったフロントサイドガラスのパワーウィンドウが採用されています。
リアサイドガラスは相変わらずくるくるハンドル式です
またシート素材がちょっとだけ良くなっています。
2021.9以降のPCグレードでは、サイドミラーの電気格納機構やフロント2スピーカーなどが標準装備化されています。
PCリミテッドグレード
2016.2に販売開始され2021.8で廃止された、3型まで限定のグレードです。
サイドミラーの電気格納機構やフロント2スピーカーなどが標準装備化されています。
また4WD車ではサイドミラーに熱線が入り、雪やミラー曇り対策が為されています。
PCをベースにしているため、JOINとは違いリアサイドウィンドウの開閉がハンドル式となっています。
車中泊では、このハンドル式が逆に便利だったりします
JOINグレード
JOINは最上位グレードの位置付けで、他とは装備面が明らかに別物となっています。
リアシートに厚みを持たせて座席として快適となった反面、ワゴン同様に段差のあるフルフラット仕様となり車中泊にはやや不向きとなりました。
ただしリアシートを分割して倒せます(他のグレードは一体型)ので、シートアレンジの幅は広がったと言えます。
ここをがJOINを選ぶかどうかの最大のポイントです
またリアサイドガラスもパワーウィンドウとなり日常使いでは便利な一方で、車中泊時に開閉する際には運転席まで行ってキーをセットし通電させる必要があります。
それ以外にも、リアヒーター付きであったり外装内装ともに少し豪華になったりと、最もワゴンタイプに近いグレードです。
なめくじがPCリミテッドを選んだ理由
なめくじは最終的に、JOINグレードではなくPCリミテッドを選択しました。
JOINを選ばなかった最大の理由は、やはりJOINのリアシートでできる段差です。
快適な車中泊をするには購入後にも様々なDIYが必要ですが、JOINを選ばなければ一番面倒な「フルフラット化」の作業が消えます。
荷室の有効容積も減りませんしね
また乗車人数が基本的に一人か二人でリアシートをほぼ使わないため、JOIN以外のリアシートが快適では無いデメリットを無視できます。
逆に夫婦交代で運転することや都心部で駐車場が狭いことを考えると、電気格納式サイドミラーが必須ですのでPA・PAリミテッドが消えます。
交代するたびサイドミラーを手動調整とか気が狂います
結局残ったのはPCリミテッドおよび2021.9以降のPCグレードだけだったという訳です。
そして2021.9以降のPCグレードは、予算内では厳しい個体しかなかった(購入当時)ため、PCリミテッドで探しました。
エブリイの型番を考える
2015年から生産されているDA17Vでは、現在1〜6型までの型番があります。
1型が最も古く6型が最新型な訳ですが、新しいほど装備の充実性や安全性能が上がる一方で、車両価格も上がります。
また一部装備が廃止されることもあり、目的に合わせて古い型番をあえて購入する場合もあります。
例えば運転席のアームレストが欲しいから3型を選ぶとかですね
ざっくりと型番と年式を比べたい場合は、分かりやすいmonster SPORTS様の一覧を見てください。
しかしこれだけではよく分からないと思いますので、それぞれの型番の簡単な解説も載せておきます。
ちなみに境目の年では、中古車サイト等で同じ年式で表示されているのに型番が思っていたのと違うということがありますので注意してください。
例えば同じ2017年式でも2月製造車は1型、6月製造車は2型です
エブリイ1型(2015.2〜2017.5)
古い個体で最大7年落ち、大半が10万km〜20万km越えの過走行車です。
しっかりメンテしていればエブリイは40〜50万km走れますが、中古車は以前のメンテ状況がほぼ分からないので1型はだいぶ博打と言えます。
外れ個体を引いたら致命的なところがすぐ壊れます
メリットはかなりお値打ちに購入できる点です。
2016.3にようやく2速発進機能が実装されたため、それ以前の1型の5AGSには乗るべきではありません。
また1型は荷室に微妙な段差があるため、車中泊にはやや使い勝手が悪いと言えます。
エブリイ2型(2017.5〜2019.6)
全てのグレードで4AT車を選べるようになりました。
また荷室フルフラット時の一部張り出しを無くす改良が加えられたため、車中泊目的では2型以降を選ぶ方が無難です。
ただやはり古いだけあって、走行距離10万km以内の個体はタマ数が少ない傾向にあります。
しかし1型同様に比較的安価で購入できるメリットもあります。
私はコスパを重要視して、この2型を選びました
エブリイ3型(2019.6〜2021.8)
デュアルカメラブレーキサポートや車線逸脱警報など安全装備が充実しました。
また一部の個体ではオプションで選べるようになった「スズキセーフティサポート」が付いていることもあります。
スズキ〜が付いた5AGS車はタコメーターも付いてます
一方、一部の5AGS車両が廃止されたので、3型で5AGSを希望する場合はPA、PAリミテッドとJOINグレードのみとなります。
エブリイ4型(2021.9〜2022.4)
パーキングブレーキがペダル式からレバー式に変更され、それに伴いアームレストが姿を消しました。
またPAグレード以外ではUSB電源ソケット2個が装備されるようになりました。
また、JOINグレードで「スズキセーフティサポート」が標準装備化されました。
JOINターボは5MT仕様が廃止となったため、5MTのJOINターボ車が欲しい場合は3型以前で選ぶ必要があります。
5MTのJOINターボは良いとこ取りのミッションなのに残念…
また排ガス規制対応によってエンジン出力がやや低下しました。
エブリイ5型(2022.4〜2024.2)
5型では、多機能ディスプレイオーディオがオプションで選べるようになりました。
また、PCグレードで「スズキセーフティサポート」が標準装備化されました。
一方JOINターボが廃止されたため、JOINターボ車が欲しい場合は4型以前または6型を選ぶ必要があります。
4型で低下したエンジン出力は、エンジンの改良によって3型と同水準に復活しています。
6型が出たことで中古車両価格が落ちるはずなので狙い目かもです
エブリイ6型(2024.2〜)
とうとう5AGSが全廃止され、AT・MT・CVTのラインナップになりました。
逆にJOINグレードでは5型で廃止されたターボ仕様がCVT専用として復活しました。
JOINグレードはより豪華となり、キーレスプッシュスタートやスライドドアクローザーが標準装備となりました。
またPC・JOINグレードでは助手席の裏にはテーブルが配置され、助手席を倒すと簡易的なテーブルとして機能するようになりました。
かなり車中泊ユーザーを意識したマイナーチェンジでした
車両のベース価格は上がりましたが、悪い意味でのバンっぽさが薄れ、特にJOINグレードが車中泊車としての存在感を強めています。
エブリイのその他の要素を考える
ここまでで最優先で考えるべきグレードや型番について理解できましたが、実際に車を探すとなるとその他の要素も考えなくてはいけません。
以降はサブテーマとしてそれぞれの要素について簡単に解説します。
走行距離
一般的に走行距離が伸びるほど、車両価格は安くなる一方で内部パーツの消耗や劣化が進みます。
中古車業界では走行距離は年式と並んで最重要項目とされ、車両価格に大きく影響します。
よく言われるのは10万kmの壁で、ここを超えるとパーツの大掛かりな交換時期が来て整備費用がかかることもあり、価格が一気に崩れます。
また1万km/年×10年という考え方もあり、10万kmを超えた過走行車はそれなりに経年劣化が進んで故障が発生しやすいという見方をされがちです。
実際にはエンジンの寿命が20〜30万km程度とされており10万kmはまだ大丈夫なのですが、少なくとも日本の中古車市場では10万kmは一つの目安となっているようです。
メンテが雑だと20〜30万kmは無理ですが
車の整備知識がすでにある、またはこれから付けていく気概があるなら10万km以上の過走行車を選ぶのもありでしょう。
しかしその自信が無かったり、車にあまり時間を割けない方は過走行車を避けるべきでしょう。
エブリイの駆動方式
エブリイには2WD仕様(FR)と4WD仕様があります。
また、実は4WDにも3種類のサブタイプが存在します。
エブリイの4WDにはフルタイム(厳密にはスタンバイ)式とパートタイム式が、そして6型にはそれらを選べるスイッチが存在します。
フルタイム4WD
フルタイム式はJOINターボ(2021.3で廃止)と6型で採用されています。
ちなみにエブリイワゴンの4WDも同じフルタイムです
しかしフルタイムなので常時4WDかと思いきや、厳密にはスタンバイ式を採用しています。
細かい説明は省きますが、タイヤが滑った瞬間に2WD→4WDに切り替わるタイプと思ってください。
スタンバイ4WDは狭義のフルタイム4WDより燃費と運転性に優れ、悪路走破性に劣後します。
6型では「4WD AUTO」がこちらに該当します。
パートタイム4WD
パートタイム式は、運転手がスイッチによって手動で2WD⇄4WDを入れ替える方式です。
日常的には2WDで走行し、路面状況が悪い時にのみ4WDに切り替えるというのが基本的な使い方です。
しかし機構の関係上、4WDで走行中は著しくコーナーリング性能(操舵性)が低下します。
無理に曲がろうとすると足回りが悲鳴を上げます
実は悪路走行やスタッキングからの脱出シーンでは、フルタイム(スタンバイ)式4WDより優れています。
6型では「4WD LOCK」がこちらに該当します。
エブリイの変速機
エブリイには4AT、5MT、5AGS、CVTの4種類の変速機(トランスミッション)方式が存在します。
ただし年式やグレードによって、選べたり選べなかったりがありますので注意しましょう。
4AT
4速でのオートマチック車でAT限定免許でも乗ることが可能です。
4速ギアがオーバードライブなので高速走行時は燃費が良くなるかと思いきや、4種類の変速機の中で最も悪い数値を叩き出します。
日常使用としては全く問題無いトルクと思われますが、高積載かつ登坂時には弱さを露呈するかもしれません。
乗ったことが無いから詳細に説明できません
5MT
一般的な5MTです。
構造上、最も動力ロスが少なく車重も軽いため4種類の変速機の中で一番燃費が良いという特徴があります。
ただしシフトレバーが座席横ではなくインパネ内(ハンドル左)にありますので、運転手の体格によっては快適なシート調整に手間取るかもしれません。
またタイヤハウスがある影響で足元が狭いため、大柄な人ではクラッチ操作も慣れが必要なようです。
乗ったことが無いから詳細に説明できません
5AGS
5AGSを簡単に表現すると擬似AT化したMTです。
Dレンジに入れればATとして走行できますが、変速時のギア入れ替えに時間がかかり、いわゆる変速ショックのようなものを常に感じます。
Mモードでは手動でシフトチェンジが可能となり、こちらはほぼクラッチペダルが無いMTといった乗り味になっています。
自分で適切なエンジン回転数でシフトチェンジしたい、あるいは低燃費に乗りたい場合は明らかにMモードに分があります。
ただしシフトチェンジやアクセルワークがかなりMTと似ているため、AT限定免許で運転できるとはいえ、快適に乗るためには事実上MT運転経験が要求されます。
MT運転経験ナシでMモードを使いたい場合は練習しましょう
なめくじは7年ほどMT車の運転歴があるので、さほど違和感はありませんでした。
タコメーター有りの2019.6〜製造車(※)が理想ですが、無くてもすぐにエンジン音でシフトチェンジのタイミングを判断できるようになります。
※スズキセーフティサポートが付いている個体ではそれ以前製造でもタコメーターが付いています
CVT
今の日本人には最も馴染みがある変速機で、6型でとうとう採用されました。
正直に言えば4AT同様に、高積載時のトルクが大丈夫だろうかという不安はあります。
しかしここは、エブリイを生み出したスズキの技術力と設計力を信じましょう。
乗ったことが無いから詳細に説明できません
エブリイのエンジン(吸気系)
エブリイにはNAとターボの2種類のエンジン仕様があります。
車はガソリンを燃料に動力を得る訳ですが、燃やす過程で空気が必要です。
それを自然の空気圧による吸気なのがNA(Normal Aspiration)で、コンプレッサーで無理やり大量に吸気させてガソリンを燃やしているのがターボです。
ターボはJOINのみ選択できますが、2021.9で5MTが、2022.3で4ATも完全に廃止となりました。
5AGSではそもそもターボが選べません
しかし現行の6型ではCVTにターボの設定が復活しました。
NA
部品が少なくなるので車両価格が安いことと、無理してガソリンを燃やしていないので低燃費なことが魅力です。
また自然な加速力なために、運転していて違和感を感じにくいのも特徴です。
4ATやCVTでNAだと高積載時に少し力不足を感じるかもしれません。
ターボ
エブリイの低速域からかかり、NAとの出足の違いは即座にわかるレベルのようです。
キャンプや車中泊で荷物を満載した状態で山道を走るといった条件でも、ターボがあればスムーズな加速が可能でしょう。
反面、ガソリンを大量に燃やしながら走る訳ですから燃費は悪化します。
従来品のカタログスペックによると、NAと比べると2〜3km/Lほど燃費が悪化するようです。
CVTでの比較ではWLTCモードで1.3km/L悪化しています
エブリイ購入時の注意点
エブリイDA17Vでは、いくつかのリコールが出されています。
リコール箇所が仮に未対応であっても、スズキの正規ディーラーに連絡すれば無償で対応してくれます。
購入を検討している、あるいは購入してしまった車でリコール未対応であれば、まずは最寄りのスズキ自販に連絡しましょう。
車検証が手元にあれば、こちらの公式サイトより車台番号検索で該当車両のリコール状況を知ることが可能です。
なめくじもエブリイを買った翌週に、リコール部分の修理(半日)です
ちなみにリコール自体は、特段エブリイに限った話ではありませんのでご了承ください。
整備記事 リコール編
最後に
いかがだったでしょうか。
エブリイは歴史がある車ですので、情報がかなり時系列的にもグレード的にも錯綜しています。
調べれば調べるほど泥沼になって混乱する人も多いと思うので、そういった人向けへ網羅的にまとめてみました。
こんな解説記事があったら良かったのにな、と自分が思う内容にしたつもりです
ちなみに安全性に関しては車のプロではないことから、敢えて言及するのは止めました。
大切なことですので、安全性能に関しては各自で調べて判断してみてください。
ではまた次の記事でお会いしましょう
中古車の売却もご検討の方は、面倒な営業電話がこない下記オークションサービスが便利です。