<当ページにはプロモーションが含まれています>
エブリイになんとか可変式2段ベッドを搭載できないか考える記事の第7回(最終回)です。
もうベッドは完成して運用を始めていますので、最新の設計図や一連の製作過程、運用を開始してから改良した点などを網羅的に解説します。
ベッド製作のまとめ記事ですので、本気で作ろうとしている方は参考にしてください。
あとめっちゃ長いんで覚悟して読んでください。
ベッドの概要
今一度ベッドの概要を紹介します。
- エブリイバン専用(HBD-DA17V)
- 上下の二段構造
- ソファへ変形可能
- 収納構造を有しリアシートの復帰が可能
- メイン部材はヤザキのイレクター

コンセプトそのものは他車へ流用できます
この仕様にした理由
- 大人二人がゆったりと寝られるようにしたい
- 開放的なリビング空間も欲しい
- リアシート復帰も簡単にしたい
- ベッドを車内へ置きっぱなしにしたい
- でも燃費悪化は最小限にしたい
- 難しい(≠手間がかかる)DIYはしたくない
- 車に穴を開けるのも嫌

こんなわがままを叶える夢の?仕様です
ベッドの概観
実際の写真と模式図で紹介します。
ベッドモード
大人2人が就寝できる2段ベッドのモードです。

ベッドの模式図は以下の通りです。

実際には次の写真通りに天板と手前3本のバイプが接続されています。

また座面も2枚ありますが模式図では記載を省略しています。
フレームには矢崎イレクターパイプのΦ28mmとΦ32mmを使用しており、Φ32mmの中にはΦ28mmが収納できます。

意外とシンプルですがこれが伸縮機構の要です
ソファモード
リビング的に座れるようにしたソファ状態のモードです。

ソファモードのフレーム模式図は以下の通りです。

ベッドモードから手前3本のパイプを外すと天板の手前側が落下します。
本当はこれでソファ完成としたかったのですが、これだけだと下の写真のように座るスペースが狭く背もたれ角度も悪くてリラックスできません。

対策として天板裏側に別のフレーム接続部を設け、背もたれ位置と角度を調整しました。


ひと手間増えたのは残念…けど設計上どうしようもなかったです
通常モード
リアシートが復帰しており4人乗車が可能なモードです。


通常モードのフレームについては以下の通りです。

ベッドから通常モードにするには、フロント側の天板と座面を外してフレームのΦ28mm側をΦ32mm側に収納するだけです。
この状態にすればリアシートを戻せます、というか戻せるようにサイズ調節しました。
外した天板や座面、パイプについてなめくじは置きっぱなしにしていますが、自宅へ持ち帰ることもできます。
使用部材
フレーム
フレームにはヤザキのイレクターパイプ(以下Pi)とジョイント(以下Jo)を部材として使用します。
イレクターパイプ(Pi)
Piは無難なグレーを選び4,000mmの製品を複数本購入しました。
これをパイプカッターで必要な長さに切り分けて使っていきます。
カット販売品も検討したのですが、どうせ微調整のカットが必要ですし材料費を安くしたいので4,000mm製品に決めました。
ただし長尺物なので搬入ルートを事前に想定しておいてください

最終手段は届いたその場でカット搬入です
イレクタージョイント(Jo)
Joは後述の通り多くの種類が必要で、ホームセンターでは間違いなく揃いません。
最安値の公式ストアyazaki shoppingでPiと一緒に購入しましょう。
ただしまぁまぁ送料がかかるので、なるべく1回の購入で済ませたいところです。
そこでPiやその他材料を含めて買い物メモを作っておきましたので参考にしてください。
不安がある箇所で安いパーツなら、余らせるくらいの気持ちで多めに買っておきましょう。
※特に切断加工が必要な59Cのパーツ
- 42ハンドカッター EK-7×1
- サンアロー接着液 50ml EY-50×1
- H-4000 AAS GR(Φ28mm)×2
- 28ジョイント J-4 AAS GR×2
- 28ジョイント J-5 AAS GR×1
- 28ジョイント J-13B AAS GR×2
- 28ジョイント J-46 AAS GR×6
- 28ジョイント J-59C AAS GR×7
- 28ジョイント キャップ J-110A AAS GR×1
- HB-4000 AAS GR(Φ32mm)×3
- 32ジョイント JB-4 AAS GR×2
- 32ジョイント JB-5 AAS GR×1
- 32ジョイント JB-13B AAS GR×2
- 32ジョイント JB-46 AAS GR×8
- 32ジョイント JB-59C AAS GR×13
- 32ジョイント キャップ JB-110A AAS GR×1

4回目記事とは違いますが、これが最終形です
天板と座面
天板と座面は「合板」+「ウレタンスポンジ」+「合皮」にPiとJoを固定して作ります。
合板
なめくじはホームセンターで切り出しサービス込みで購入しました。
買ったものは「針葉樹合板 3*6(※)」の9mm厚と12mm厚です。
※補足:構造用合板 JAS F☆☆☆☆、ともに1枚910×1820mmサイズ
セールっぽくなっていたので2枚で¥3,500程度でした。

厚みを変えたのはΦ28mmとΦ32mmの段差を埋めるための涙ぐましい努力です。
ウレタンスポンジ
ウレタンスポンジの厚さや種類は座り心地や寝心地に影響するので、好みを含めその選択はとても大切です。
なめくじは厚さ35mmで2層構造の製品を購入しましたが、寝るには沈み込み量が足りないと感じています。

EVAフォームマットを併用しても腰が痛えっす
ベッドの硬さは好みとはいえ、さすがにスポンジは50mm厚以上の製品を選んだ方がよさそうです。
※これの35mm製品を購入しています
現在のなめくじ夫婦は100mmのインフレーターマットを併用して事なきを得ていますが、合計135mm厚はさすがに狭いです。
これに関してはどうしようか悩み中というところ。
なんとなく硬いウレタン20〜30mm+柔らかいウレタン30〜40mmの計60mm厚2層構造がベストな気がするんですが、そんな既製品無いんですよねえ…。
倍以上の材料費を許せる方は、別々で買って自分で2層構造にする手もあります。
合皮
天板や座面の表面材には合皮を選びました。
理由は①水や汚れを弾く、②臭いを吸着しない、③安い、④選択肢が広いです。
ただし安いとはいえちゃんと考えて選ばないとバカにならない値段なので、適切な製品を必要最低限のサイズで購入したいところです。
参考までになめくじは下製品のブラック2m長×2セットを購入しました。

これなら合板を大きめにしても足りるかと思います
表面材は好みがあり、また内装の雰囲気へ大きく影響が出るパーツなのでイメージに合った製品を探してみてください。
その他
- パイプカッター
- パイプ接着剤
- 金属ヤスリ
- 紙ヤスリ
- タッカー
- 瞬間接着剤
- ハサミ/カッター
- 細いノコギリ
- プラスドライバー/ビス
パイプカッター
ヤザキの長い方のハンドカッター(※買い物メモに記載済)を購入しましょう。
探せばもっと安いパイプカッターはありますが、切断に必要な労力や耐久性について未知数です。
もし自分が安い製品を探すならこれかなぁ。。というものを一応選んでおきました。
パイプ接着剤
なめくじはサンアロー接着液 30ml EY-30を購入しました。
ただし結局お代わりする羽目になったので、値段もほぼ変わらない50mlか100mlボトルを買いましょう。
※買い物メモには50mlで記載しています
金属ヤスリ
パイプ内側のバリ取りに必要で、なめくじはホームセンターで買った製品を使用しました。
実際に使うのは丸か平丸の形のヤスリだけですが、DIYでは何かと便利なのでヤスリセットはあっていいと思います。
紙ヤスリ
合板の表面を磨いたり、Joの切断面を磨くために必要です。
精度を求めるヤスリがけじゃないので400番手くらいの粗さで十分だと思います。

本体は安いんで何枚か買っておきましょうね
タッカー
タッカーとはでっかいホッチキスのことで、天板や座面の合皮張りに使用します。
針をかなり使用するので、高さ8mmの針1,000本も一緒に購入した方が安心です。
瞬間接着剤
合板とウレタンスポンジを接着させる時に使用します。
なめくじが使用したのは「コニシ(KONISHI) ボンド 発泡スチロール用(箱) 100ml」ですが、もう無いっぽいので以下のものを用意しましょう。

節約すれば100ml分で4枚いけます
ハサミ/カッター
合皮やウレタンスポンジの切り出しに使いますが、工作用ではない普通の製品で十分です。
細いノコギリ
一部のJoを切断加工する用途で使います。
カッターやヤスリで代用するのは厳しいので合った方がいいです。
プラスドライバー/ビス
合板とJoはビスで接続します。
ドライバーは自宅にあるものを、ビスはネジ径4.4mm以下(M4)で長さ6〜8mm程度のものを28本用意しておきましょう。
製作過程
⓪最終形をイメージする
製作へ入る前に最終形のイメージを固めておきましょう。
- ベッドの高さと幅
- ベッドの左右位置
- 身長と寝る場所
- PiとJoの色選択
ベッドの高さと幅
ベッドの高さは「寝る際の圧迫感」、「寝返りが打てるか」、「出入りのしやすさ」を考慮しながら決定します。
荷室から天井までは約120cmであることから、なめくじはシンプルに÷2で1段あたり高さ60cmを目安としています。

これでも若干圧迫感や窮屈さはあります
幅については上段73cm/下段66cmを確保しましたが、これだけあればかなり広々です。
個人的には幅60cmを切るくらいなら二段ベッドにする意味が無い(※)と思うので、65cm以上で考えたいところですね。
ちなみに横並びで寝る場合は1人幅が60cmです。
ベッドの左右位置
ベッドの位置は車の進行方向に対して[右]と[左]の選択肢があります。
どちらも一長一短があるため、よく考えて決めましょう。
- 左折や左への車線変更で目視確認がしやすい
- 単独乗車時には車の重心が真ん中からズレる
- 右への車線変更でやや目視確認しづらい
- 左折や左への車線変更で明らかに目視確認しづらい
- 単独乗車時には車の重心が真ん中にくる
- 右への車線変更で目視確認がしやすい
あと車中泊時に運転席を倒したくない方は、それも位置決めにて考慮にいれましょう。
他に左右で違いがあるとすれば、[左]後方にある荷室ルームランプをどう考えるかですね。

なめくじは使わないんで気にしなかったです
なお製作過程の解説ではなめくじが選んだ[左]を採用していますので、[右]を選ぶ方は注意してください。
身長制限と寝る場所
下段の座面長は約180cm程度ですので、大柄な方だと上段が定位置となるかもしれません。
逆に小柄な方は上段への登り降りが大変です。
製作前に誰がどちらに寝るのか話し合っておいた方がいいかもしれません。
PiとJoの色選択
なめくじは無難なグレーを選択しましたが、目指す内装によっては別の色が合っているかもしれません。
色について考えたい方は、以下の情報を参考にしてください。
- アイボリー:Φ28Pi、Φ28Jo、Φ32Pi、Φ32Jo
- グレー:Φ28Pi、Φ28Jo、Φ32Pi、Φ32Jo
- ブラック:Φ28Pi、Φ28Jo
- ガーデニンググリーン:Φ28Pi、Φ28Jo
- メタリックゴールド:Φ28Pi(接着不可)
- パールシルバー;Φ28Pi(接着不可)
- モカブラウン:Φ28Pi、Φ28Jo、Φ32Pi、Φ32Jo
- チョコレートブラウン:Φ28Pi、Φ28Jo、Φ32Pi、Φ32Jo
- ブルー:Φ28Pi
- ウォームグレー:Φ28Pi
- イエロー:Φ28Pi
- ブラック&イエロー:Φ28Pi
赤字はΦ28mm用とΦ32mm用があるカラーですが、色によってジョイントパーツの種類がかなり変わるのでお勧め順は「グレー>アイボリー>>>他の色」となります。
グレー以外の色を使う場合は、使うJoがあるかどうかを事前に調べておきましょう。
①イレクターパイプをカットする
まずは購入したPiをカットしていきます。
なめくじが使ったのはヤザキのハンドカッター(長)です。
使用方法は公式HPを見ていただくとして、問題は大量のPiをいかに労力少なく切断するかです。
※普通にやると手の皮が剥けてきます
切断の際にPiの回転を止め続けなければいけないのですが、イボイボ手袋有りでも手で抑えにいくのは苦痛です。
万力(バイス)があれば最高、無くても”重い物での自重でPiの回転を止める術”をなんとか見つけてください。
重い物とPiの摩擦が足りなければゴム製品を噛ませましょう。

さてカットするPiの寸法は、以下の通りです。
- 56cm×2本(高さ)
- 77以上cm×2本(奥行き)
- 65cm×1本(幅)
- 64cm×3本(天板裏)
- 83cm以上×2本(天板両脇)
- 56cm×4本(高さ)
- 80cm×2本(奥行き)
- 65cm×1本(幅)
- 66cm×4本(天板裏)
- 90cm×2本(天板両脇)

これらは実際のフレームで測定した数値ですが、ジョイント内のPi長を正確に把握できないため気持ち長めに切って後で調整してください。
特に収納されるΦ28mmのPi4本は必ず数字+5cmくらいでカットして、次の手順②で微調整をしてください。
これが長いとリアシートが復帰できず、短いとフレームを伸ばし切る前に脱落します。

Piのカットで一番神経を使うところです
また収納する側のΦ32mmPiを切断しっぱなしでは、内側のバリで邪魔されてΦ28mmPiが収納できません。
なので金属やすりでバリを取り、ちゃんと収納できるようにしましょう。
②フレームを組む
Piをカットできたらまずは車内でフレームを仮組みをしましょう。
以下の通りにチェックポイントが沢山あります。
- 運転席からの見え方
- ソファモードで座った時の視界
- フロントシートとの干渉
- リアシートを復帰した時の干渉
- リアゲートを閉めた時のダンパーとの干渉
- 荷室床にある小さな突起との干渉
- フレームの安定感
重量の左右配分によるステアリングへの影響を見たい方は、天板+座面分20〜30kgを何かで見繕って運転してみてください。
Piの長さを調整するなどして、納得の出来になったら本組みとします。
調整作業時にPiからJo(J-59C、JB-59C)を外すのは”Piごと捻る”と楽です。
③天板と座面を作る
本組みしたフレームに合うサイズの天板と座面を製作します。
合板
さて、まず取り掛かるべきは合板の調達と切り出しです。
なめくじの合板切り出しサイズは以下の通りです。
- 天板リア側:幅730mm×長さ930mm(9mm厚)
- 天板フロント側:幅730mm×長さ720mm(12mm厚)
- 座面リア側:幅650mm×長さ800mm(9mm厚)
- 座面フロント側:幅650mm×長さ710mm(12mm厚)
製作経験を踏まえたお勧めの切り出しサイズは以下の通りです。
- 天板リア側:幅730mm×長さ930mm(9mm厚)
- 天板フロント側:幅730mm×長さ720mm(12mm厚)
- 座面リア側:幅660mm×長さ840〜850mm(12mm厚※)
- 座面フロント側:幅660mm×長さ710mm(9mm厚※)
※フロント荷室がわずかに盛り上がっているため厚みを入れ替え

ここまでこだわっても誤差レベルですけどね
上記はシンデレラフィットを狙った数値ですが、やり過ぎると座面を取り出し辛くなりそうなのでサイズはお好みでどうぞ!
そしてここまで言っておいてなんですが、優先すべきは本組みフレームで出した実寸です。
あと細かな話ですが、角のJo「J-4」「JB-4」の水かき部分と座面の干渉をどうするかも事前に決めておいてください。
※合板を切り欠き加工、水かきを切断、気にせず上に乗せる、避ける…etc
合板が切り出せたら切断面や表面を紙やすりで磨いてササクレを消しておきましょう。
後の作業や運用中で指に棘がささるストレスが無くなります。
ウレタンスポンジ
次にウレタンスポンジを入手して切り出していきます。
スポンジは1枚ものとして切り出さずパズルのように合板へ貼り付けても、座り心地や寝心地に影響が出ることはありませんので安心してください。
なめくじは下の写真のように複数ピースで切り出して組み合わせました。

なめくじはやっていませんが、合板のサイズより気持ち大きくスポンジを切り出して合皮でギュッと包めば角がパンパンに仕上がります。
さて図面が決まったら合板を定規にして線を引き、カッターでスポンジを切り出していきます。
スポンジが切り出せたら、次は接着剤を適切に塗布して合板とスポンジを接着します。

合皮
ウレタンスポンジを貼り付けた後1〜2日置いて接着剤が乾いたら、表面材の合皮を張っていきます。
この作業での注意点は合皮の張り具合で、ピン張りすると後で緩みにくいし見た目には気持ち良いですが寝る時の感触は硬くなるため、自分の理想の寝心地と擦り合わせて作業してください。
作業参考ページ:DIYショップ Resta様
Pi+Jo
さて仕上げとして天板にPiとJoを固定していきます。

座面は何もしなくてOKです
- 28ジョイント J-13B AAS GR×2
- 28ジョイント J-46 AAS GR×6
- 28ジョイント J-59C AAS GR×6
- 32ジョイント JB-13B AAS GR×2
- 32ジョイント JB-46 AAS GR×8
- 32ジョイント JB-59C AAS GR×8
完成図は下の通りで、フロント側の天板にPiを3本、長いリア側には4本のPiを固定します。

まずは適切な長さにカットされたPiをJo(J-59C、JB-59C)をつけてフレームへ渡します。
天板を仮置きしてPi位置を決定したら、今度はJo(J-46、JB-46)を設置します。

なめくじは写真のようにJo(J-46、JB-46)をPi端側に設置しましたが、ソファモードでの背もたれ角度を自分好みに調整したい方はPi中心部の方がいいかもしれません
仮置きのPiと各種Joの位置が決定したら、Jo(J-46、JB-46)にビスを打ち込みます。

いきなりドライバーでねじりにいってOK
必要な方はPiとJo(J-59C、JB-59C)を接着液で固定してください。
最後にソファモードに必要なJo(J-13B、JB-13B)を取り付けたら完成です。
④ジョイントパーツの加工をする
強度を保つためにJoはPiへ強く食いつくように設計されています。
ただ一部のJoはモードチェンジで付け外しを繰り返すので、そんなに食いつかれても困る訳です。
そこで頻繁に付け外すJoに限って、パーツの一部を切断して”ユルく”する加工が必要となります。
加工が必要なパーツは、仮組みでモードチェンジを繰り返せば自ずと分かるはずです。
この手順はフレーム強度の低下とトレードオフなので、必要と思うJoのみ加工してください。
参考までに、なめくじが加工したJoは以下の通りです。
- 28ジョイント J-13B AAS GR×2(天板裏)
- 28ジョイント J-59C AAS GR×7(天板裏+天板支えPi)
- 32ジョイント JB-13B AAS GR×2(天板裏)
- 32ジョイント JB-59C AAS GR×1(天板支えPi)

なめくじはJoの内側に刻まれている線をガイドにして切断しましたが、最初のパーツ1個2個は少しずつ削って食い込み方を調整するといいでしょう。


切り過ぎるとフレームの強度がガタ落ちします
なお切断面は紙やすりで滑らかにしておくと後々の取り外しが楽になります。
⑤接着液で関節をロックする
フレームに問題ないことが確認できたら、取り外しが必要ない関節を接着液でロックします。
この作業はミスったらとんでもないことになりますので、不安なら何回でも確認をしましょう。

さて接着液にはノズルが同梱されていますが、公式HPの使い方を見て真似できそうならこのまま試してみてください。
なめくじはこのノズルが使い辛かったので、結局手で塗ってから嵌めていました。

多分有機溶剤なので手袋の着用推奨です
⑥実践投入 〜トライ&エラー〜
あとは実践投入して試行錯誤しつつ、自分好みに仕上げていきましょう。
これだけ頭をひねって作っても最初は何かと不都合や不満が出てくるでしょう。
でも大丈夫、ここまで作れる方であればDIYでなんとかできます。
番外:補強バー
補強バーを設置すればフレームが強固になって揺れがより改善されますが、これには荷室サイドバーの設置が前提条件となります。

必要な方は適切な長さのPiの両端にJo(J-59CやJB-59C、買い物メモ外)を接続してください。
参考までになめくじが使用する補強バーの長さは450mmでした。
Φ28mmのPiを使う場合にはΦ32mmの端材でリングを作ってJB-59C内に仕込んでくださいね。
Tips
揺れを抑えるために
通常の直方体よりフレーム強度が弱いため、そのまま使用すると体動でフレームがそこそこ揺れます。
この揺れを抑えるためには、リアゲートと運転席シートで前後からフレームを押すような形にすればOKです。

割としっかり揺れを抑えられます
夏場に換気口としてリアゲートを少しだけ開放したい場合は、フレームがリアゲートにつっかえる形(※)になるようにPiを少し伸ばすか何かを噛ませてください。
※必要に応じてガラス保護もしましょう
寝袋が滑る問題
合皮と寝袋では摩擦力が足りず寝返りでかなり滑ります。
気になる方は寝袋の下に大きめの滑り止めシートを敷きましょう。

丸められるので邪魔にはなりません
フレームを収納するコツ
Φ28mmPiは自重でわずかに斜めになるため、フレームを収納する際はただ押すだけでは引っかかって入りません。
収納の際はΦ28mmPi側をわずかに持ち上げつつ、3点へ均等に少しずつ押し込んでいくのがコツです。
また作業スペースが確保できる時は、フレームだけ車外へ出して重力を利用して収納したり伸ばしたりする方が楽です。

後方視界について
ベッドが[左]のパターンです。
ベッドモード
左後方、後方ともに見辛くなります。
ソファモード
左後方のみ見辛くなります。
通常モード
後方のみ見辛くなります。

カメラで後方を見る場合は左後方の問題だけですね
自転車を車載可能
ベッドモードでも空いているスペースに自転車を1台載せられます。

駅へのお迎え時に活躍している使い方です
日常使いとしての車載性能はほとんど変わらないと言っていいでしょう。
燃費への影響について
可変式2段ベッドの総重量は40kgないくらいです。
よってベッドを車に常設しても燃費は0.5km/L悪化する程度でしょう。
アクセルの踏みごたえやブレーキの効きも個人的には気になるレベルではありません。
総製作費用
当時のメモによると、工具の金額を抜いて総製作費用は約3万円でした。
1年前と比べると物価が上がってきているのと、パイプカッターが1万円超と高いため、今ゼロから製作するのであれば4.5〜5.5万円程度でしょうか。

適当計算なんで目安程度に思っててください
最後に
長文記事をここまで読んでいただいてありがとうございます。
この記事は本気で2段ベッドを作ろうと考えている方向けに制作したので、記事を眺める分には分かりにくい内容が多かったかもしれません。
さて正直に言ってしまえば、ギミック無しで直方体二段ベッドを作るだけなら数日で完成できます。
これだけの知恵と手間とお金をかけるだけの価値が可変式2段ベッドにあるかどうか、しっかりと考えて製作に臨んでくださいね。
※参考レビュー記事はコチラ

ではまた次の記事でお会いしましょう