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本記事では、ポータブル電源を利用して車でEcho Dotを使う方法を紹介します。
実際に使ってみた感想やEcho Autoとの違い、ポータブル電源以外での給電方法も紹介しますので、興味がある方は最後まで見てください。
※本記事は第3世代のEcho Dotを使用した内容となります。
Echo Dotを車で使った感想
まずはEcho Dotを車で実際に使ってみた感想です。
- それなりの音質と実用性
- 手間を考えるとEcho Autoに軍配
- 夏場では使えない可能性あり
音質はDotの性能そのままに”それなり”といった印象です。
2台でステレオ化すると”普通”くらいになります
音楽やPodcastを流す以外にも、帰宅途中に音声で自宅のエアコンをONしておくなど実用性もあります。
ただしこれら操作はEcho Autoでも可能ですので、Dotを使うための手間を考えると、多くの方でAutoに軍配が上がると思います。
またポータブル電源を使うと「夏場の車内でも大丈夫なのか?」問題(後述)が発生します。
Echo Dotを車で使うためには
次にEcho Dotを車で使うために必要な、以下の具体的な準備を解説します。
- 電源
- ネット接続手段
電源
Echo Dotの使用には AC100V以上(ケーブルがあればDC12Vでも可)の出力が必要です。
AC100Vとは自宅コンセントの形のやつです
AC100V出力が搭載されている一部のEV車以外では、ポータブル電源から給電するのが簡単です。
しかし格安ポータブル電源ではAC出力機能が無い場合があるので注意してください。
※ポータブル電源(AC100Vの出力)以外の電源については記事後半でまとめています。
Echo Dotの消費電力
AmazonはEcho Dotの消費電力を公開していませんが、先駆者たちによって使用中で2〜3W(実測値)であることが明らかになっています。
使い方にもよりますが、消費電力量は概ね1.5〜3Whと考えていいでしょう。
なめくじは現在、ポータブル電源(600Wh)を使って音楽再生(1日約1時間)をしていますが、1週間でバッテリーが1%減るかどうかというレベルです。
使い方にもよりますが満充電で1〜2ヶ月分のイメージです
この通り消費電力はかなり控えめなので、Echo Dotが2台余っている方なら連携してステレオ化するのも有りでしょう。
ネット接続手段
Echo Dotを使うにはWi-Fi通信が必要ですので、どこかからネット接続手段を引っ張ってこなければいけません。
最もおすすめなのは、多くの方が可能な「スマホを使ったテザリング」です。
テザリング
テザリングとは、スマホなどの端末を使って、他の端末をネット接続する方法です。
今回の件でいえば、スマホを介してEcho Dotをネット接続してしまおう、ということです。
機種やキャリアとの契約次第では無理な場合もあります
ちなみにAndroid(Pixel6a)でのDotテザリング手順は以下の通りです。
- Alexaアプリをスマホにインストール
- スマホの「設定」→「ネットワークとインターネット」→「アクセスポイントとテザリング」→「Wi-Fiアクセスポイント」→アクセスポイント名とパスワードをメモ
- 同画面のWi-Fiアクセスポイントの使用をON(クイック設定可能)
- AlexaアプリからDotを新規選択し、ガイダンスに従いセットアップ
セットアップがうまくいかない場合は、Echo Dotを一度初期化する(※)といいでしょう。
※第3世代Dotだとマイクオフと音量ダウンのボタンを同時押し20秒です
Echo Dotの通信量
ちなみにEcho Dotの通信量についても解説しておきます。
Echo Dotの通信量は、標準設定ならば1時間あたり100MBで、アプリ設定を変えれば60MBや40MBに落とすことも可能です。
よって例えば1日1時間使用(標準設定)であれば、1ヶ月(30日)で3GBの通信となります。
これはEcho Autoを使おうが同じです
100MB/時間=約28kbpsの通信となるため、スマホを使いすぎた月にありがちな低速モードの300kbpsでも問題なく賄えます。
追記)なめくじスマホの通信制限では120kbpsまで速度が低下しましたが、なぜかまともに音楽が流せなくなりました。原因は色々考えられますが、とにかく通信制限時では使えないと思った方が良さそうです。
ポケット型Wi-Fiルーター
テザリング以外のネット接続手段としては、ポケット型Wi-Fiルーターが挙げられます。
Wi-FiルーターとはWi-Fi通信の基点となる機械で、ポケット型というのは携帯できるようルーターが小型化されたものを指します。
これがあれば、ルーターが基地局からの電波を受信して、そのネット接続を近くのEcho Dotに分配できます。
自宅にネット回線を引けなかったり、引く必要があるほど通信をしない方、または出先で通信することが多い方などは、ポケット型Wi-Fiルーターがあると便利です。
必要分チャージ型
毎月の通信量にかなりバラつきがある場合は、必要分だけチャージできるWi-Fiルーターを選ぶのが合理的でしょう。
どうしても初期費用(ルーター代)はかかってしまいますが、月額無しで必要な分だけチャージして使えばかなり経済的です。
すでに自宅のネット回線がある方におすすめです
月額型
自宅でのネット回線(PC、タブレット、スマホ)もついでに賄いたい、という方には、月額課金制のWi-Fiルーター契約がおすすめです。
概ね月額¥4,000程度の契約が多いですが、なるべく安いものを選ぶのもアリでしょう。
安さだけが正義じゃないですが、安いのはいいことです
自宅にWi-Fiがないため毎月のスマホ代が高かったり、有線ネット契約はあるけど結局あまり使っていない方は、Wi-Fi契約に一本化してしまった方が経済的だったりもします。
車載用Wi-Fiルーター
他にも車載用Wi-Fiルーターという選択肢もあります。
ただし電源としてシガーソケットを1つ占有することになるため、他にも使いたい場合は別の電源ルートを確保する必要があります。
シガソケを分岐させると製品によっては動作しなくなる可能性があります
よってシガーソケットを別で使いたい方には、別ルートから電源を取るなど電装系の知識や技術が求められるので、利用のハードルはやや高めです。
Echo Autoとの差
最後にEcho DotとEcho Autoはどう違って、どう選べばいいのかも解説します。
音質
Echo Autoは車のオーディオから音を流すため、基本的に音質はAuto > Dotでしょう。
よって音質を重視したい方にはAutoをおすすめします。
とはいえEcho Dotの音質はそこまで悪くないので、2台でステレオ化すれば軽自動車レベルにはなろうかと思います。
Dotで音質を上げたいなら設置場所を試行錯誤しましょう
手間
Echo Dotを車で使うためには、「Dotの電源ON」と「スマホのテザリングON」とふた手間がかかります。
Dotを常時ONにするとバッテリーが全然持ちません
一方でEcho Autoは車を始動すれば勝手に起動するため、比較すると「Dotは少し手間がかかる」と言えます。
正直慣れれば大差はないですが、面倒臭がりの方にはAutoが向いているかもしれません。
音声入力の快適性
なぜかは分かりませんが、音声入力の感度はEcho Dotの方が上の印象があります。
またAutoのマイクは聞き間違いも多い(※)ですが、Dotではそちらも比較的少ない印象です。
やはりこちらも設置場所の影響が一番大きそうです
よってAutoで音声入力ミスを連発する方は、Dotを試す価値があるかもしれません。
※現在販売中の第二世代Autoでは多少改善されている可能性があります
設置場所
Echo Autoは元々コンパクトに設置できるのが売りで、第二世代ならば設置場所の融通が更に効くようになりました。
一方でEcho Dotでは本体+ポータブル電源のスペースを確保したり、ケーブルの取り回しを気にする必要があります。
よって設置しやすさや省スペース性の観点からは、Autoへ軍配が上がります。
なめくじはフロントシート後方足元にDot2台を、後部座席足元中央にポータブル電源を置いていますが、人が座る時は邪魔と言わざるを得ません。
理想はダッシュボード設置ですが、ケーブルの取り回しが困難です
コスト
2023年12月現在での最新Echoで比較すると、最安値のPopが¥5,980に対しAutoは¥7,980と¥2,000安い状況です。
しかしPop(本記事ではDot)を使うためにポータブル電源を導入しようとすると、確実に+2万円以上の出費となるので、”一から揃える場合は”Autoの圧勝です。
よってEcho Dotの車利用は、すでにポータブル電源を持っていたり買う予定がある方向けと言えます。
その他トラブル
Echo Auto(第一世代)はなめくじのPixelと相性が悪いのかトラブルが多く、頻繁にスマホと接続し直したり、再起動を余儀なくされたりしていました(※)。
※現在発売の第二世代Autoでは多少改善されている可能性があります
一方でEcho Dotでは急に停止したり、一定期間スマホと接続できないなどのトラブルはほぼ無い印象です。
快適性はDotの圧勝ですね
夏場問題について
日本ではほとんどの地方において、夏場の車内温度が40〜50℃を超えます。
このような暑い車内にEcho Dotやポータブル電源を置きっぱなしにすると、機器が故障したりバッテリーが自然発火する恐れがあります。
※ちなみにDotの保管温度は-10°〜45°Cで、Autoは-40℃〜85℃です
しかし故障が怖いからといって、それなりの重さがあるポータブル電源とDotを毎回持ち運べるのか?という疑問が生じます。
現時点では、なめくじはその正解を見つけられていません。
どうしてもこの問題を回避したいのであれば、車のバッテリーから直接Dotへ給電する(後述)しかありません。
日陰や屋内の駐車場なら大丈夫かもしれません
ポータブル電源の選び方
以下は蛇足ですので、必要がない方は読み飛ばしてください。
こちらではこれからポータブル電源を買う方向けに、性能の目安を紹介します。
バッテリー容量
Echo Dot専用と割り切るならば、100〜200Wh台のポータブル電源で大丈夫です。
しかしキャンプや車中泊などレジャー用途、あるいは万一の防災用としても考えるのであれば、600〜1,000Whあると安心でしょう。
多いほどそりゃいいですが、重いし値段も上がるので注意です
定格出力
定格出力については「何の家電を使いたいか」や「どれくらい同時使用したいか」で選びましょう。
例えば卓上IHコンロは強火で1,400W程度の出力なので、定格出力が3桁のポータブル電源を選ぶと中火程度までしか使えません。
また複数の家電、例えばスマホ充電(10W)+小型冷蔵庫(60W)+ノートパソコン(60W)+ランタン(10W)+扇風機(40W)のような使い方を想定するならば、定格出力は最低180W必要となります。
基本的に大きい出力が必要なのは熱変動系家電(暖房・冷房・冷蔵)なので、ここを基準に考えるとしっくり来ると思います。
汎用性を考えると700〜1,000Wはあると嬉しいですね
ちなみにEcho Dotは最大3Wくらいです。
出力ポート
AC100V(正弦波・純正弦波)、DC12V、USB-A、USB-C辺りのポートは最低限欲しいところです。
修正正弦波/擬似正弦波、矩形波のものは避けた方が無難です
またUSB-Aは3.0規格や急速充電のQC(Quick Charge)対応のもの、USB-Cであれば同PD(Power Dlivery)対応であれば、なお嬉しいですね。
加えてワイヤレス充電規格であるQiに対応できていると完璧です。
入力ポート
入力ポートすなわちポータブル電源への充電方法として、AC100V以外にも何かしらの手段があれば、ポータブル電源を使いながらも車から充電することが可能となります。
車中泊やアウトドア、旅行などに出かけた際には、走行中も充電しながら使えばバッテリー容量を減らさずに済みます。
車のUSB-Cポートから充電しつつ、とかですね
なめくじ使用品
参考までになめくじが使用しているポータブル電源を紹介すると、以下のものとなります。
600Whのそれなりの蓄電量と十分な種類の出力ポート、AC出力が正弦波で値段が安かった点などで選びました。
ごく稀にかなり値段が落ちるので、そこで買いました
しかしALLPOWERSはJackeryやEcoFlow、Ankerなどの有名企業と比べると完全に無名ブランドです。
使っていて不都合はありませんが、実績や信頼性を重視する方は、有名ブランドの製品の方がいいかもしれません。
その他の電源について考察
「ポータブル電源は高くて買うのが辛いよ」という方向けに、その他の電源でなんとかできないか考察します。
USB電源
一般的なシガーソケット接続のカーチャージャーや車載のUSBソケットはDC5V電源なので、Echo Dotを動かすには電圧が足りません。
よって一般的なUSB電源からDotへ給電するには、5V出力を12V出力に変換する昇圧ケーブルを使う必要があります。
ただし先駆者の実験によれば、この昇圧ケーブル法では一定以上に音量を上げたら電源が切れるみたいです。
昇圧したせいで今度は電流が足らなくなるみたいです
以下の昇圧ケーブルはW記載が無いため上手くいく可能性が残されていますが、1A以下での使用を推奨(Echo Dotの要求スペックは1.25A )されているので、厳しいかもしれません。
シガーソケット電源
対応した特殊なインバーターを使えば、Echo Dotを動かすことができるかもしれません。
以下の製品はDC12VをAC100V(要は家のコンセントプラグと同じもの)に出力変換してくれるため、Echo Dot付属のアダプタでそのまま使えるはずです。
※理論上いけると思いますが、動作確認はしていません
またシガーソケットの12V電源をそのままDCプラグで出力する手もあります。
しかし残念ながら適合製品がほとんどなく、唯一可能性があるとするなら下の製品(セット内の”G”プラグ)です。
試したい方はダメ元でお願いしますね
最後に
脱線部分が長くなりましたが、Echo Dotを車で使うために必要な情報はこれでほとんどだと思います。
基本的にはEcho Autoの使用を推奨しますが、余ったDotを使いたい場合や色々試してみたいという方にとっては、車でのDot使用は現実的な選択肢です。
※なめくじも、なんだかんだ2ヶ月近く使っています
とにかく電源さえ確保すればそれ以外は難しくありませんので、興味がある方はぜひチャレンジしてもらえればと思います。
ではまた次の記事でお会いしましょう