こんにちは、なめくじです。
当ブログには二段ベッドを自作したい方が多く辿り着いているようなので、現役二段ベッドユーザーとして僭越ながらアイディアを整理しようと思います。
ただし大人2人就寝を基本とし、3名以上の就寝が可能な場合のみ、その旨を記載します。
なお記事タイトルに「エブリイ」とついていますが、アイディアをアレンジすれば他の軽自動車や軽バンにも流用可能です。
記事内容が皆様の二段ベッド製作に生かせるものであれば幸いです。
評価項目について
本記事では分かりやすいようにレーダーチャートを付けています。
おすすめしやすいものほど評価が高くなるイメージです。
製作性
簡単に製作できるものほど点数が高くなります。
準備性
ベッドを使うために、”脚を組み付ける”などの下準備が要らないものほど点数が高くなります。
快適性
快適に寝られたり過ごせたりできるものほど点数が高くなります。
汎用性
「人を運ぶ」「荷物を載せる」という車本来の機能を邪魔しないものほど点数が高くなります。
コスト
材料を安く揃えられるものほど点数が高くなります。
ただし工具の金額については考慮しません。
標準セミダブル風二段ベッド
荷室空間をフルで使えば、標準的なセミダブル風二段ベッドを製作できます。
ベッドの長さは170〜180cm程度、幅は110〜120cmとなります。

高さは0〜120cmの間でご自由に
メリット
エブリイでは2名乗車状態をキープしたまま常設ベッドとして展開できます。
寝る際も2名が空間を共用するため、デッドスペースが生まれにくいです。
収納ケースや積みたい荷物の大きさに合わせてベッド高を設定できるため、使い勝手の良い収納スペースが、しかも大容量で確保できます。
工夫すれば高さ調節機構も付けられます。
高さを60cm程度に設定すれば、下にも2名の就寝スペースができるため、最大4名就寝となります。

ただし収納力はほぼゼロとなりますが…
また十分な強度で完全なフラット空間を、簡単なDIYで実現できることも魅力です。
デメリット
リアシートの復帰が大変で、3〜4人乗車の機会が時々ある場合は常設性が足枷となります。
※リアシートの復帰が楽な構造にもできますが、製作難易度は「やや難〜かなり難」になります
1人あたりのベッド幅は55〜60cmなので、体格が良い方や寝相が悪い方は窮屈さを感じます。
またベッド下の荷物は、どう工夫しようが取り出しや収納に一手間かかります。

車中泊回数が多い方は苦痛に感じるかも
荷物分の高さを確保した分ベッドへの乗り降りが大変になり、また着座しても天井が近く圧迫感があります。
高さのある荷物を載せることが不可能になります。
引き出し式セミダブル風二段ベッド
積載性や汎用性を改善するために収縮ー引き出し機構を追加したセミダブル風二段ベッドです。
”櫛”を2つ組み合わせたようなフレーム構造で、キャンピングカーにも採用されていたりします。
収縮時はセミシングル、引き出すとセミダブルのサイズとなります。
メリット
収縮時は荷室に空きスペースが生まれるため、標準型と違って背の高い荷物を積載できるようになりますし、リビングスペースとしての活用幅も広がります。
1人で使う分には引き出す必要がないため、常設ベッドとして使えます。
デメリット
かなり複雑な形状で、加工に丸鋸やドリルが必須ということから製作難易度が最も高いベッドの一つです。
2人使用時には「引き出してベッドマットを配置する」のひと手間がかかります。
また木で作製した場合、かなりの重量物になると予想されます。

イレクターパイプで多分作れます
標準二段ベッド
船室あるいはドミトリーで使われるような、標準的な形の常設二段ベッドです。
ベッドの長さは170〜200cmオーバーまで、幅は60〜80cm程度が目安となります。
メリット
荷室に収まるサイズ(〜180cm)であれば、常設型のうち最も製作が簡単な二段ベッドです。
1人あたりのベッド幅を確保しやすく、また横が開放空間なので数字以上に広く感じます。
ベッドが無いマルチスペースの使い方は自由で、スタック可能なケースを使えば十分な収納スペースを確保することもできます。
またベッド上段にも荷物が置けるため、移動中やキャンプ時では積載性能が高いです。
デメリット
ベッドに長辺方向の補助フレームを入れたり、横に荷物を置いたりすると下段の出入りが大変です。
「じゃあ上段の出入りは楽なのか」というとそうではなく、身長が低い方だとかなり登り降りしにくいです。
また上下段どちらも天井が近く、寝る際に圧迫感があります。
荷室に設置する場合の適用身長は170〜175cm程度ですので、高身長の方が使う場合はベッド長を延長するDIYが必要となります。

ベッドを大きくするだけだと前部座席が使えなくなります
天板スライド式二段ベッド
標準二段ベッドの派生系で、ベッド上段の天板にスライド機構を仕込んだものです。
なぜスライド機構が必要なのかと言うと、ベッド下段にいる人間が上半身を起こすスペースを確保したいからです。
実際の車中泊では下段横のスペースには荷物が置かれるため、ベッド下段の人は”横に転がって出る”という動きができません。
二段ベッドの高さは最大で60cm程度ですが、これは体を動かして出入りするにはかなり窮屈で、腕の力だけで体を動かせない女性と年配の方はしんどい思いをします。

”逆腕立て伏せ”ができない人に下段はしんどいです
もし上半身を起こす程度でもスペースがあれば、力を入れやすい体勢に戻してから這い出すことが可能になるため、ベッド下段への出入りはとても楽になるはず(※)です。
※あくまで思考実験なので試したい方は実際にシミュレーションしてください
メリット
二段ベッドでありながらも、下段の人間にとっては体勢変化が楽なので出入りがしやすくなります。
またスライドスペースの広さ次第では簡単な着替えくらいはできると思います。
天板を元へ戻せば標準二段ベッドになりますので常設が可能です。
デメリット
スライド機構の設置の仕方や耐荷重計算、延長時にベッド支柱を設置するかなど考える課題が多く、製作難易度が高めです。
スライド時に支柱を設置する場合は、常設系のベッドと比べると使用時の手間が少し増えます。
ベッドフレームを太く強くする必要があるため重めのベッドとなりそうです。
またスライド幅を確保するため、高身長対応のベッドにはしにくいです。
可変式二段ベッド
簡単に後部座席を復帰できるようにしたオリジナルの二段ベッドです。
またチャートの評価外ではありますがソファモードにも変形できます。
このベッドの詳細を知りたい方は製作まとめ記事をお読みください。
メリット
後部座席の復帰が簡単なので、3人乗車や4人乗車にも難なく対応できます。
ベッドをコンパクトにすれば後部座席を立てた状態の荷室にも置けるため、 車中泊用にいちいちベッドを自宅から運んできたりしまったりする必要がありません。
また先述の通りソファモードにすれば、荷室を広く使ったリビングスペースが生まれます。
デメリット
製作難易度が、収納機構をつけると”やや”高く、ソファモードへの変形機構までつけると”結構”高くなります。
標準二段ベッドより強度が落ちる構造のため、ベッド下段からの出入りを邪魔する補強用支柱が追加されています。
またソファモードからベッドモードに変形する場合は、当然ながら一手間かかります。
壁収納型二段ベッド
普段は天板を壁に貼り付けるように収納しておいて、寝る時は二段ベッド状に展開します。
設置/展開イメージはGLAD・FUNトラクション様の動画(ハイエース)を参照してください。

軽バンの方が製作は難しいと思います
メリット
普段は収納しておくことで、荷室の大部分をフリースペースとして使うことができます。
よってエブリイでは珍しく、二人分の就寝スペースを確保した上でキャンピングカーライクなリビング空間を作れます。
標準セミダブル風二段ベッドと違って、高さのある荷物も積載できます。
エブリイワゴンであれば、3人乗車に対応できます。
デメリット
車体に穴をガンガン開けて固定するため、施工したら車を純正状態に戻すことは不可能です。
ベッド天板の長さは最大で175cm程度、幅は60〜70cm程度でしょう。

細身や小柄じゃないとちょっとキツいかも
天板を収納した側のスライドドアは使えなくなります。
製作方法にもよりますが、4人乗車ができなくなる可能性があります。
構造と耐荷重確保手段がややこしいため製作難易度が最も高いベッドの一つです。
jijii式二段ベッド
Youtuberのwinpy-jijii様考案の簡易二段ベッドです。
荷室に中棚がある前提にはなりますが、板と運転席(助手席)とを繋げる形で1人用ベッドを展開し、もう1人はどちらかの床で寝ます。

変則的な二段ベッドです
メリット
標準二段ベッドと同等程度に製作が簡単です。
それなりの収納力を、取り出しやすさを両立しながら確保できます。
1人が高身長であっても、倒した助手席と床の段差を工夫すれば快適に就寝可能です。

動画通りN-VANだとこの工夫すら要りません
ベッド天板は外して置いておけば、荷物を載せる時や荷室で過ごす際にも邪魔になりにくいです。
デメリット
ベッドを設置する前に、まず中棚を製作する必要があります。
動画サムネ通り2人が並ぶように寝るスタイルだと、ベッド側から外へ出る際に床側の人を踏みつけやすいです。
※ベッド真横のスライドドアから出入りするのは結構厳しい
暗闇の中での身動きはかなり取り辛いですし、最も腰に悪い姿勢で車を出入りすることになります。
荷物の出し入れは基本的に床側の担当となります。
ホーリー式二段ベッド
Youtuberのおきなわ車中泊食堂様が動画公開されている簡易二段ベッドです。

視聴者の方の考案だそうですが便宜上の名付けです
製作が最も簡単な二段ベッドというか、動画通りの仕様であれば”製作”というレベルですらありません。
こういうプロのビルダーでは絶対に採用できない特殊仕様の方が、(なめくじを含め)素人がDIYする意味や価値があって好みです。
車内部品の耐荷重や耐久性には注意し、自己責任での検討をお願いします。
天井への収納性を考えると、ベッド幅は100cm程度、ベッド長は180cm程度が限界でしょうか。
メリット
この製作難易度と材料費の安さはさすがにメリットとして扱っていいレベルです。
安定性自体もおそらくかなりのものですし、幅広ベッドなので大人でもギリギリ横並びが可能ですし、ベッド1人床1人の配置ならば余裕過ぎます。
最大就寝人数は4名となります。
ベッドで2人寝る場合は、床の段差を解消するややこしいDIYの必要が無くなります。
ベッド板は天井へ吊り上げて格納するようですので、ベッドを使わない場面でも荷室で快適に過ごせそうです。
デメリット
ヘッドレストを外せないグレードのエブリイでは不可能です。
中に浮くような構造なので、「心理的に不安」という方は一定数いそうです。

その場合は飾りの脚設置を推奨
またリアゲートが唯一のまともな出入り口なので、リアゲートを内側から開けられるようにするDIYが必要ですし、車中泊時はリアゲートを開口できる状況にすべきでしょう。
動画ではアイディア紹介に留まっているので、各自で断面処理、塗装、帳尻合わせの加工、車内の傷防止など色々仕上げが必要です。
ベッド板を天井へ吊り上げて収納するので、天井への加工は基本的にできません。
カメコロー式二段ベッド
Youtuberのカメコロー様考案の簡易二段ベッドです。
ベッドに1人、床に2人の最大3人まで就寝できるスタイルです。
ベッドサイズは収納性を考えると長さ最大200cm、幅最大70cm程度でしょうか。
車内部品の耐荷重や耐久性には注意し、自己責任での検討をお願いします。
メリット
ベッド板を1人用に幅を狭目に、また連結構造を取っていることで、後部座席を立てた状態でも荷室へ収納できます。
多少のサイズ拡張は可能なので大柄な方への対応力も十分です。
スライドドアへの動線が確保できているので、左右どちらからも出入りが可能です。
デメリット
ヘッドレストを外せないグレードのエブリイでは不可能です。
ホーリー式二段ベッドと同様に浮く構造でしかも揺れるので、ベッド側はもちろん床側でも「心理的な不安」は拭えません。
生地に遊びが無いラッシングベルトを採用したり、ベッド板を前席に接地させる工夫をした方が安定するかもしれませんね。
天井収納型二段ベッド
※なめくじの妄想アイディアであり、実現可能性や安全性は不明なのでご了承ください。
天井収納型ベッドは天井に固定収納されている二段ベッドの天板を、使う時だけ下ろすイメージです。

車の重心がなるべく上がらないように軽く、それでいて丈夫な素材ということで理想はアルミ合金です。
ただ素人にはアルミ合金なんて手が出せないので、手に入れやすい素材でなんとかしたいところです(丸投げ)。

狙うならファミリーキャンプ用のハイテーブルか
なお天井への荷重を分散させるために、何かしらの材料で天井を補強するのは必須と思われます。
メリット
十分な広さの1人用ベッドスペースを簡単に用意できます。
天井へ薄く収納できるので、荷室を圧迫感の少ないリビングスペースとしても使えます。
車中泊をしない場合でも、広い荷物積載スペースを確保できます。
デメリット
身も蓋も無いですが、実際に設置できるかが分かりません。
模式図では天井が平坦になっていますが実際の車内天井にはうっすらアールがついており、イメージ通りにベッドを設置するには色々と試行錯誤が必要そうです。
車の鉄板に色々と穴を開けるDIYとなるので、純正状態に戻せなくなります。
重力が常に解放方向にかかっているため、収納時のロック機構を厳重にする必要があります。
ベッド計画のエッセンス
二段ベッドの計画は、軽自動車の大きさを考えれば自ずと採れる選択肢が見えてきます。
つまり、大人が就寝できるスペースの組み合わせは有限ということです。
大人が寝られる車内スペースは以下の通りです。
- 運転席エリアの上段
- 助手席エリアの上下段
- 運転席〜助手席間エリアの上段
- 荷室右エリアの上下段
- 荷室左エリアの上下段
- 荷室真ん中エリアの上下段

車種によっては運転席エリアの下段もあります
ここから必要な人数分のスペースをピックアップし、現実的なベッド設計へ落とし込んでいくということになります。
常設型にするのか収納型するのか、フレームや天板の素材には何を選ぶのか…などなど。
また身長も大切な要素で、180cmを超える高身長の方がいる時点で運転席エリアの上段または助手席エリアの上下段が必須となります。
まずはこういった就寝スペースを考慮しつつ自分が可能なDIY範囲内で立案し、それから細部を詰めていくと製作がスムーズになると思います。
最後に
ここには二段ベッドを製作するにあたって自分で考案したり、調べて出会ったりしたアイディアをまとめています。
新たな案が出てきたら順次追加していきます。
ぜひご自身のスタイルに最適な二段ベッドを製作してみてくださいね。

ではまた次の記事でお会いしましょう
