多くの方はキャンプ場を1ヶ月以上前から予約していたり、休みのスケジュールを調整してキャンプに行かれていると思います。
そうなると当日の天気が雨であっても、簡単にキャンセルする訳にはいきませんよね。
本記事では「雨の日キャンプでの注意点や雨対策」について解説します。
ぜひしっかり準備して、晴れの日並に快適なキャンプをしてみてくださいね。
雨の日キャンプで気をつけたいポイント
早速ですが雨の日キャンプでの注意点を見ていきましょう。
設営時・キャンプ中・撤収時・自宅の4つに分けて解説します
雨の中で設営する時
雨の中でテントやタープなどを設営する時の注意点は以下の通りです。
- 水たまりになる窪みが多いサイトや土のサイトを避ける
- 装備はカッパ+長靴+ヘッドライトで
- 30cm以上のペグを使う
- 幕の素材は耐水性の高いものを
- タープから張る
- タープは雨水の逃げ道を作っておく
- グランドシートを使うかはテントの張り方次第
- 金属製の荷物ラックを活用する
水たまりになる窪みが多いサイトや土のサイトを避ける
雨が降ってお客さんが少ない日では、運営の方から「好きな場所を使っていいですよ」と言ってもらえる場合があります。
その時にはなるべく平坦で水が溜まりにくそうな場所や、芝生・砂利のサイトを選びましょう。
装備はカッパ+長靴+ヘッドライトで
雨の中での設営時は、両手が自由になるようカッパの着用がおすすめです。
また暗くて手元が見えにくい場合は、ヘッドライトを装着して作業するといいでしょう。
30cm以上のペグを使う
ぬかるんだ地面ではペグの食いつきが悪いため、最低30cm〜できれば40cmのペグを使うか、短いものであればクロス打ちをしましょう。
幕の素材は耐水性の高いものを
タープやテント、グランドシートは耐水圧1,500mm以上のものを使いましょう。
タープから張る
設営手順として、荷物を全部出す前にまずタープを設営してしまいましょう。
タープを最初に設置すれば他のギアを雨に濡らさずに外へ出しておけるので、設営効率がグッと上がります。
タープは雨水の逃げ道を作っておく
晴れの日と同じ感覚でタープを張ると、溜まった雨水の重みでタープ自体が崩れる危険性があります。
よってどこかのハトメを地面に直打ちするなどしてタープの一部に勾配をつけ、雨水の逃げ道を作っておきましょう。
グランドシートを使うかはテント次第
雨の日キャンプでは基本的にグランドシートを使った方がいいですが、あえて使わない選択肢を取る方もいるでしょう。
シェルターテントならば地面剥き出しのままで設営できますので、グランドシート無しのスタイルに挑戦してみるのもいいかもしれません。
金属製の荷物ラックを活用する
濡れた地面にギアを置くと泥汚れが足や底部分について、撤収作業が面倒になりがちです。
もし金属製のラックを荷物置きとして活用すれば、清掃はラックの足部分だけになって楽になります。
雨の中でキャンプをしている時
雨の中でキャンプをしている時の注意点は以下の通りです。
- 火の粉で幕を焦がさない
- 焚き火への着火は着火剤を使う
- 使っていない薪を濡らさない
- しっかりと暑さ・熱中症対策や寒さ対策、適切な着替えを行う
- タープやテントが崩壊しないか気を配る
- 十分な光源(ライト)を確保する
焚き火について
雨の中で安定した焚き火をするには、いくつかの対策が必要です。
まず湿気ていない薪を用意すること、高湿度でも着火できる材料を準備すること、そして火の粉が飛ばないような高さでタープを張ることです。
タープやテントの近くで焚き火をすると火の粉が飛んで幕に穴が空いたり火災の危険性もあるので、しっかりと状況を見て判断をしましょう。
風が強くタープを高く張れない日だと、さすがに焚き火は諦めですね
着替えなどの用意
衣服を雨に濡らしたり汗をかいたままにしていては、低体温や体調不良を招いてしまいます。
よって雨が確定していたり雨の予報が出ているならば、着替えは多めに準備した方がいいでしょう。
タオルもなんだかんだ重宝します
タープやテントの注意点
地面がぬかるんでいるとペグが効きにくく、ちゃんと打てていたとしても時間とともに徐々に緩んできたりします。
またタープやテントの勾配が無いと幕に雨水が溜まり、重みで崩壊する危険性もあります。
よって雨の日はいっそう慎重に、タープやテントの状態に気を配っておくべきでしょう。
特にタープは風の強さと雨量で調整が必要です
ライトの確保
雨の日では日中からも薄暗く、夜になるとますます視界不良になります。
例えば夜間にトイレに行く時など、十分な光量のライトがあった方が足元は安心でしょう。
よってライトは十分な光量のものを含め複数個用意することをおすすめします。
十分な光量は野外での”安心”も持たせてくれます
雨の中で撤収する時
雨の中で撤収作業をする時の注意点は以下の通りです。
- 設営と逆の順番で行う
- ギアの仕分けや清掃は最低限で済ませる
- ペグの回収忘れがないか注意する
設営ではタープから張ることをおすすめしましたが、撤収では逆にタープを最後に残す順序で行いましょう。
ギアの汚れは最低限落として車に積み込みますが、それでも車内を極力汚したくない場合は、防水マットを荷室フロアに敷いたり、最悪余ったゴミ袋を敷いた上に荷物を収納しましょう。
雨の中でギアを丁寧に清掃したり仕分けたりするのは朝の貴重な時間を浪費するため、大雑把に済ませて自宅で後ほど整理することをおすすめします。
そして撤収作業の最終確認では、必ずペグを回収し切れているかを確認しましょう。
残すと次のお客さんの車のタイヤにペグの頭が刺さる恐れがあります
自宅に帰ってからやること
雨の日キャンプから帰って、なるべく早く自宅でやるべきことは以下の通りです。
- 幕モノの汚れを落として干す
- ギア(特にペグ関係)の泥汚れを落として乾かす
- ギアの仕分けと片付け
数日以内にはやっておきたいことは、シート・テント・タープ類の乾燥とギアの清掃です。
これを怠るとカビが生えて幕が使えなくなったり、大切なギアに錆が発生したりします。
必要な手入れが完了したギアは、次に使いやすいように改めて仕分け・片付けをしましょう。
こればっかりは頑張らんとあかんです
雨の日キャンプにおすすめの持ち物
- 長靴、傘
- 着替え、タオル
- 多めのウェットティッシュ
- 45L以上のゴミ袋
- 車の荷室用防水マット(シート)
- 着火剤
- 針葉樹メインの薪と薪割り台
最後に、雨の日キャンプに持って行くことをおすすめする持ち物を紹介します。
絶対必要ではないですが、あると何かと便利なものたちです
長靴・傘・着替え・タオル
雨の日のぬかるんだ地面や水たまりを歩き回ると靴が浸水してくるので、できれば長靴の持参もおすすめします。
キャンプ中にトイレや水汲みなどで移動する時には傘があると楽ですが、カッパでも大丈夫です。
着替えやタオルの必要性は言わずもがなですね。
ウェットティッシュ・ゴミ袋・防水マット
これらは撤収時に泥で汚れたギアを車内に入れる時に役立ちます。
特にゴミ袋は、汚れたギアや幕類を大雑把に仕分けしながら回収できるのでとても重宝します。
それ以外にも、ゴミ袋は例えばテントや車の入り口に設置して簡易的に下足所とすることもできます。
下足所があれば靴が濡れてもテントに入る前に足を拭けます
着火剤・薪・薪割り台
雨でも焚き火を諦めたくないというのがキャンパーというものですよね(偏見)。
雨の日に焚き火を起こすためには、燃えやすい針葉樹メインの薪と5〜10分ほど燃焼を続ける着火剤があると便利です。
湿度が高い時にライターやメタルマッチで着火するのは結構しんどいです
また買った薪は着火時に一部を割って使う必要がありますが、ぬかるんで柔らかくなった地面の上で薪を割るのは至難の業です。
できたら持ち運べる小さめの薪割り台もあると便利でしょう。
最後に
雨の日のキャンプは、晴れの日と比べると気をつけたり追加で対策することが多かったりします。
しかし逆に言えば、しっかり対策をすれば十分にキャンプを楽しめるということです。
雨には雨の風情がありますので、当日雨模様だからと諦めてキャンセルせず、ぜひ雨の日キャンプに挑戦してみてくださいね。
雨の日キャンプの楽しみ方について知りたい方は、以下の記事をどうぞ!
ではまた次の記事でお会いしましょう