キャンプすると「タープ(テント)のここにハトメがあったら便利なのにな〜」と思うことってありますよね。
本記事ではタープやテントへハトメを追加するために必要な情報を、実際の写真を交えて紹介します。
どうぞ参考にしてくださいね。
ハトメの追加例
まずは実際に行ったハトメ追加の一例をお見せします。
以下の画像は全くハトメが無いスカート部分へ、12mmのアルミ製ハトメを追加したものです。
※間違えてハトメの裏表が逆になってます
なめくじはスカートが風で捲られないようにペグダウンする意味でハトメを追加しましたが、設営アレンジ幅を広げるために追加したり、取れてしまったハトメを修理する場合もあります。
使ったハトメや道具の紹介
ハトメを打つためには、以下の道具が必要です。
- 穴あけポンチ
- ハトメ
- ハトメパンチ
- 下敷き
- ハンマー
①〜④が1セットになっている以下の商品がお勧めです。
仕事用じゃないので、安物セットで十分です
ハトメの種類
材質
ハトメの材質にはアルミ、真鍮、ステンレス、プラスチックがありますが、施工の楽さと強度のバランスに優れる「アルミ」をお勧めします。
頑張れる方は真鍮を選ぶと十分な強度が得られます。
ステンレスは硬すぎ、プラは脆すぎで非推奨です
形状
ハトメの形状には片面ハトメと両面ハトメがありますが、片面ハトメは金具の形状的に生地が裂ける原因となりうるので非推奨です。
マニア・職人向けの知識を得たい方は、パーツラボ様の記事を参考にしてください。
サイズ
ハトメに記載されているサイズは「内径」ですので、使いたいペグの直径より大きい数字のハトメを選ぶ必要があります。
テントやタープであれば10〜15mmの範囲で選ぶと良いでしょう。
なめくじが使っている以下のチタンペグは直径8mmのため、10mmあれば余裕という感じです。
ハトメとは関係ないですがこのチタンペグのセットは、壊れない/錆びない/安い/軽い/十分な本数/丁度いい長さで、1セットで済ませたい方には本当にお勧めです。
両面ハトメでは”足”の長さ(高さ)は「生地の厚み+3mm」が適切なようですが、セット商品ではそもそも記載されていないので生地の最大取付厚を参考にしましょう。
特に厚い帆布や補強材を使う場合は注意です
ハトメ取付手順
なめくじが使ったハトメセットは、アルミ製両面12mmの仕様で、10組分のハトメが付属しています。
ハトメ位置の決定
ハトメ位置は長い辺に使う場合は30cm程度の間隔が良いようですが、正直言って感覚で決めました。
参考までに記載すると、2.5mの辺に対してハトメ3穴を追加しています。
沢山追加した方が耐風性能は上がりますが、その分ペグダウンの手間も増えますので、ちょうどいい本数や位置を考えてみてください。
1穴1m以上をカバーする場合は、強風時に生地が裂けないよう補強推奨です
スカート端の縫製部の距離は、ペグ利用することも考え、3cm程度の位置としました。
末端の生地が二重になっている部分にハトメを打ってもいいんですが、縫製を切るのが嫌だったので今回は避けました。
注意点
当たり前ですが、ハトメを追加したらそこには穴が開きます。
よって雨が伝って困る位置にハトメを打たないようにしましょう。
やっちまった方は、ワインのコルクなり消しゴムなり、最悪プチプチでもいいので、穴を塞げる耐水キャップを作っておいてくださいね。
生地の穴抜き
まずは穴あけポンチを使って生地へ正円の穴を抜きます。
付属の下敷きをセットし、ポンチを穴抜き位置に置いてからハンマーでちょっと強めに叩きます。
コツはハンコを押す時にグリグリするように、ハンマーの力が均等に円周へかかるように位置を変えながら複数回叩くことです。
綺麗に生地へ穴が開けば、ポンチの横穴から取れた生地片が浮いたことを確認できます。
ハトメをセットする
ハトメと受けであるリング金具(座金)を穴とハトメパンチへセットします。
ハトメはパンチの受け皿部分に(軽くですが)ちょうどハマります。
座金はよく見ると裏表があるのですが、凹っぽくなっている方を下にしてハトメへ被せます。
正しいセット位置は以下の画像の通りです。
生地の裏表はどっちでも大差ないです
ハトメを打つ
最後にハトメを打ちます。
パンチの受け皿からハトメがズレないように注意しながら、軽くパンチを握って仮固定します。
その状態で生地のヨレを伸ばしてからパンチ部をハンマーで叩きます。
パンチ部の正方形の辺をなぞるように7〜8回(2周分)に分けて打ち込めば綺麗に打てます。
ハトメが潰れていく感覚ははっきり分かりますので、十分潰れたと思ったらパンチをそっと離して完成です。
ハトメが無くなったら
付属のハトメが無くなったら、ハトメの追加購入を、穴あけポンチの切れが悪くなったら買い換えをしましょう。
補強材の必要性
今回お見せしたようなスカート部のように、あまり引っ張られない場所へのハトメ追加では補強材を使う必要はないと考えます。
しかしテントやタープの本体部などテンションがかかりやすい場所では、生地の裂け防止のために補強材を使った方がいいかもしれません。
一方で補強材を使う場合は、補強材そのものも生地へ縫製あるいは接着させたり、生地+補強材の厚みが使うハトメの最大取付厚を下回るようにしましょう。
面倒ならハトメ周囲へ強めの接着剤を垂らして補強としてもいい気がします
補強材は入れたくないけど生地が裂けるのも心配という方は、強風時には追加ハトメを使わないことで対応しましょう。
最後に
テントやタープへハトメを追加するのは、やってみたら拍子抜けするほどに簡単なDIYです。
例えばハトメが少ない激安タープを改造して、色々な幕の張り方を研究してみるというのも楽しいと思います。
道具への投資額も低いので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
ではまた次の記事でお会いしましょう